内容説明
学歴や容姿で人を判断してはいけないか？ 「戦争で死にたくない」と思うのは間違っているか？ 平凡な日常のささやかな疑問から人生の深淵に斬りこむ哲学指南。「正しく考える方法」が身につく一冊。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
nchiba
4
思想というと、右とか左とかのイデオロギーと混同してしまうのがニッポン人。僕も確かにそういうイメージを持っていた。ここで議論するのはそういう話ではない。最近流行っている「熱血教室」で語られるような内容だ。著者は哲学をする人。「わしズム」という雑誌で三年間続けられた「思想相談室」の内容をまとめたものだ。「考え」の曖昧さや論理的誤りを指摘し、より厳密な「考え」を生み出していく。すると議論の中にキラリと光る言葉が生まれる。この本で僕は哲学的な「批判」というのを学んだ気がする。面白かった。2011/08/15
脳疣沼
3
文体は軽いが長谷川三千子らしく、ねちねちと個々の質問に答えていく。結構辛口なものも多いが、これだけ真面目に真正面から答えてくれれば、返答された読者は嬉しかったことだろう。2017/03/02
めっかち
2
一気に読了！ 前半が、雑誌『わしズム』に寄せられた読者からの質問への長谷川先生による回答。後半は、数冊の本の書評（一つは解説）。高橋哲哉『靖国問題』への痛烈な書評が面白かった！ ただ詰るのでなく、ちゃんと精読した上で書かれてるので興味深い。2022/12/14
fumima
2
｢冠婚葬祭が嫌いです｣｢死んだらどうなるんですか｣ ｢”自分の考え”とは何ですか｣ などなど 読者の質問・お悩みに長谷川さんが答えています。 読んでいて、ほんとにおもしろい。 例えば、｢女性の涙には勝てない、は女性差別ではないですか？｣ との質問に長谷川さんは ｢はい。もちろん女性差別です。安心してください｣ ｢さらには、女性こそが世界平和の担い手だ、なんていう 女性＝戦争嫌い、というのも差別です｣ なんて、ほかじゃお目にかかれないようなお答えの連続に すっかりファンになってしまいました。2013/11/07
のせなーだ
1
本書の中で道元は響きますね。 本当に一回きりの人生を、一回きりだものと言えるような形で生きて終えることができたら。 後悔の少ない人生ってどんな？見えないな、遠すぎて。2018/08/24
