内容説明
皇帝のいる都で、一人の青年と《竜の姫君》が出会った。二人は激しい恋に落ちるが、人間と竜の恋は、どちら側からも祝福されなかった。追い詰められた二人は、互いに家族や生活を捨て、草木も生えない荒れ地に逃げた。その地で生きていくために、《竜の姫君》が水を呼び、青年は草木を育てた。やがて荒れ地は緑の大地に変わり、水と緑に誘われて人が集まってきた。そして街が生まれ、発展し、《竜水の都》と呼ばれるようになる。それから二百年後……《竜の姫君》の血をひく少女が、盗まれた《家宝》を探す旅に出た。そして、とあるオアシスで知り合ったのは、故郷を失った一人の青年だった。少女は青年の力を借り、《家宝》探しを続けるが……。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
はつばあば
48
一杯積読本が「読んでよ!」と待っているのに、珍し物喰いの私が手を出したのはkindle unlimited。表紙が可愛いかったのでkindle無料漫画と勘違いしただけ(^^;。それでもしっかり内容にハマってしまうのだから、まだ私も若い(^^;。お姫様が家宝を探すのに手助けをする少年と足引っ張りの爺様・・・。?これじゃ読みたい気が起こらない?ネタバレになるのは困るけど・・水のありがたみを教えてくれるファンタジー豊かな、安定感のあるおとぎ話でした。 2016/10/06
シュエパイ
9
お、おぉ、おぉぉぉ!?すっっっっごく懐かしい、冴木さんの新しい小説だ!!!中高生でスニーカーにはまりだしたころ、一番感性にフィットして、何回も繰り返し読んでたなぁ♪風の歌に流れていたような空気を思い出せて、すっごく幸せ。そう、あの時の物語も、大切なもの(居場所/宝物)を探していた彼が、それを手に入れる物語だったっけ。あぁ~、いいなぁ。すごくあたたかな空気が流れていて好き♪続き、続きがほしいなー♪2016/09/20
しぇん
8
凄く久しぶりに読む冴木忍先生の作品。正直に言ってしまうと、昔の作品の痛いほどの切なさは感じませんでしたが、ベテランらしい落ち着いたファンタジー作品になっていて良かったです。爺さんが一番面白いキャラしていましたが。欠片も役に立ってないどころか足を引張ってる方が多かったですけど憎めないキャラしてました。最後の最後でまさかの活躍しますし。2016/01/03
陸抗
7
久しぶりの冴木さんの小説は、昔と変わらない印象だった。強いていうなら、主人公かその周りにいじられる、不幸なキャラが居なかったかな。2016/01/29
N.K
5
久しぶりに読んだ冴木さんの著書。淡々とした語り口だからこそ、登場人物のドロドロした内面と清廉さがより引き立つ。 竜の血族たる少女とその日暮らしの少年の出会いと冒険。テンプレの様な設定ではあるが、不思議と飽きもせず、最後まで一気に読みきってしまった。 主人公はあまり自己主張しないけど、義を重んじる結構な漢。ヒロインは冴木さんらしい可愛らしい子でした。 昔から作者の作品を読んでる自分にとっては、変わってないなぁと懐かしさを感じさせる作品でした。2015/12/28
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