内容説明
スマートフォン、タブレットPC、TV会議、バーチャルアイドル、電子書籍…。高速インターネットで、便利に豊かに回る社会。その一方で、二千年以上人間とともにあり、その文化の根幹を形づくってきた「本」の存在が揺らいでいる。本の歴史とICT技術の発展の、双方を見つめ続けてきた著者が、老舗印刷会社の経営者として、研究者として、パソコンマニアとして、父親として、愛書家として、「本」と印刷、そして情報化社会を生きる人間の今と未来を語る。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
tako
1
印刷学会の月刊誌での連載をまとめているものなので復習という感がある(購読しているため) なお10年経つと、予想はかなり外れている面白さがものすごくある。わざわざxmfにしなくても酷い内部構造で作られたpdfのままAIで読んでるとかね……2024/03/18
Shinji Sugiyama
0
時代の流れには逆らえないことを教えてくれる印刷業界人限定の啓蒙エッセイ!中西氏の主観ではあるけれど、印刷業の衰退していく様相が生々しく描かれていて愉快だった。 電子書籍はWebの夢を見るだろうと思った。2015/02/22
ぴよ
0
京都の老舗印刷会社の3代目が俯瞰する、印刷業界。著者は、活版の時代から、オフセット、電算写植、そしてDTP、怒涛のICTの進化と、ずっと先端で波乗りの如く乗り越えてきた方。オンラインジャーナルなど、学術系を中心に、書籍の電子化をにらみ続けてきた。解説、解釈はわかりやすく、今後も要チェック。2020/06/10