新潮新書<br> 「昔はよかった」病

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新潮新書
「昔はよかった」病

  • 著者名:パオロ・マッツァリーノ【著】
  • 価格 ¥660(本体¥600)
  • 特価 ¥462(本体¥420)
  • 新潮社(2016/01発売)
  • ポイント 4pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784106106262

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内容説明

「昔はよかったね」――日本人はそう言って今を嘆き、過去を懐かしむばかりだ。昔は安全だったのに、子どもは元気だったのに、地域の絆があったのに、みな勤勉だったのに……。しかしそれは間違いだ。捏造された追憶、あるいは新しいものを否定する年長者のボヤキにすぎない。資料を丹念に分析し、シニカルな視点で通説を次々ひっくり返す。「昔はよかった」病への特効薬となる大胆不敵の日本論。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

やすらぎ🍀

129
「昔はよかった」…人生を重ねると口癖になるのでしょうか…。昔はよかったかもしれないが、よくなかったことも沢山あったはず。昔と言っても、人それぞれの生きた時代の昔があり、戦後の昔…バブルの昔…就職氷河期の昔…。その人の思い出す昔は異なり、どの時代にも良し悪しがある…。昔なんてよくないよ…昔も今もよくないよ…という人もいる。全ては人それぞれである。特別、昔がよくて今が悪いわけではない。今もそれなりにいいはずである。今がよくない人は「昔はよかった」のである…。心の持ち方は、古き良き…今も良き…がよいのである。2020/05/20

ロア

68
とても痛快です!そうそう、その通り!と、うなずきっぱなし。語り口も面白くって、これ、電車で読んじゃいけない方の本ですよ♪( *´艸`)社会的にデリケートな問題や、触れたくない問題を、あえてふざけた調子で面白おかしく書く事でみんなの注意を引き、新たな視点を提供してくれます。この本を読んで、「不謹慎だ!けしからん!」って思う人は、きっとパオロさんの指摘に心当たりがある人('∀`)2016/01/14

harass

65
過去を美化する言説や常識を当時の新聞などの資料統計を調べて突っ込みをいれまくる。切れ味や毒がありなかなか小気味良い。ライター志望者であればお手本になる印象。ただすれっからしの自分には手法がやや使い古された芸風のように感じてしまう。個人的な感想としては、この著者が文章を個人のサイトに上げていたのを覚えている。本を出しているのは知っていたが初めて手にとったのがこの本。けっこう冊数があるのに驚く。継続は力か。暇つぶしの読み物として。2016/11/12

厩戸皇子そっくりおじさん・寺

65
パオロ・マッツァリーノの本はいつも勉強になって胸がすく。自分の中の偏見や誤解が減るからだ。本書は現在言われる古きよき日本なんて誤りで、実は昔から人間は駄目で、今の方が良くなっている事は多いという検証。取り上げるのは「火の用心」「治安」「クレーマー」「金持」「コーラと烏龍茶」「自警団」「美人優遇」「安全と安心」「テンション」「熱中症」「敬老の日」「絆とふれあい」「商店街」どれも面白い。私の住む地域でも近頃、夜回り等の自治会による監視的な事が始まり、内心厭な感じを覚えていた。会長に読ませてやりたい。2015/09/30

Nobuko Hashimoto

49
「今の若者は」「最近の日本は」「昔はこうではなかった」という言説を資料(史料)から面白おかしく論破する本。本書で検証されている中身については別で書くとしよう。それにしてもホントに多いです、こういう発言。それも年配の人だけでなく、まだ18,9の大学1年生までが、今の若者はこうだからもっと云々とか言う。それも否定的に。いやいや昔の若者はどうだったか、今の若者は実際のところどうなのか調べた? イメージだけで社会全般語ろうとしてない?と突っ込む日々。で、すきあらばマッツァリーノ氏の本を押し付けてます。2015/10/29

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