内容説明
ふとしたことから路上支援に携わることになった、20代にしてNPO法人「もやい」理事長の著者が、これまで相談にのってきた生活困窮者一人ひとりの人生を通し、日本に蔓延する見えない貧困の実態に迫る。 子どもや女性といったわかりやすいテーマに留まらず、一見自己責任に思えてしまう、だからこそ誰もが陥る可能性のある貧困にスポットを当てた衝撃のノンフィクション!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
mocha
101
豊かな国のはずの日本人。実は6人に1人が相対的貧困層であり、60人に1人が生活保護を受けているという。著者はフリーターをしながらボランティアで支援活動を始めた若者。ホームレスの人や、病気・DVなどで通常の生活から転がり落ちてしまった人、元暴力団員などさまざまなケースを引き、著者自身の葛藤が記されている。ルポとしてはとても読みやすく著者に共感できる。本当に「すぐそばにある」現実だ。偏見から物を言う人間になってはいけないと改めて思う。2016/09/07
kinkin
76
「貧乏」ではなく「貧困」。貧困が世の中に急激な勢いで蔓延していると思う。ただそれを実感する人と一方では国会でヘラヘラニヤニヤ、時に居眠りながら机上の論議に明け暮れる人達。「貧困」をなんとかしようとする気持ちがあるのなら議論はその現場でやってはどうだろうもう他人事ではなく誰もが陥る可能性のある「貧困」の一部を知った。2016/03/05
ナミのママ
55
現在28歳にしてNPO法事自立生活サポートセンター理事長の著者のノンフィクション。10代でホームレスにかかわったところから現在まで、作者の視点で書かれています。2015/10/11
も
44
貧困問題に取り組むNPOもやいの現理事長である大西連さんがどのようにして貧困問題に取り組むようになったのかが書かれています。生活困窮者の相談に乗ったり、生活保護申請に同行したり、とまどいながらも様々な活動に取り組む姿が目に浮かぶようです。章の合間に日本の貧困についてのコラムが挟まれていてデータとして貧困問題を捉えることもできます。しかし本書は活動開始から2年間程の内容なので、事例が少なく、もやいの本格的な活動も見えてこない気がしました。サラリと読めるけれど、ふーんで終わってしまっては何もならない。2015/09/20
ちえ
42
3年以上前に読んだ本、著者は貧困問題に向き合うNPO法人自立生活サポートセンターもやい理事長。最近も新型コロナで仕事や住まいを失った人たちへの支援活動がニュースに取り上げられていた。つい数日前に厚生労働省が「生活保護の申請は国民の権利、生活保護を必要とする可能性はだれにでもあるので、ためらわずに申請を」と呼びかけた。それほどまでに今、そしてこの先今以上に、貧困が社会問題になっていくだろう「すぐそばにある」ということ。2017/04/22
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