内容説明
平安中期の日記文学。菅原孝標女(すがわらのたかすえのむすめ)作。1060年(康平3)ごろ成立。作者13歳、父の任地上総国から帰京する旅の記録にはじまり、51歳で夫の橘俊通と死別するまでの半生を自伝的に回想した記。冒頭には、『源氏物語』とその世界への少女のあこがれを記す。乳母や姉との死別、宮仕え、家庭生活をへて、夫の急逝にあい、仏への帰依を願う境地にいたる、胸中の遍歴が描かれる。(講談社学術文庫)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
優希
46
更級日記と言えば文学少女というイメージでしたが、それだけではなかったのですね。宮仕えから家庭の不如意な現実の日々や晩年の心情までの半生が苦しかったです。2023/11/30
テツ
29
平安中期、菅原孝標女の綴る日記文学。少女時代、父親の任地から京に戻る旅模様に始まり、少しずつ大人の女性となり嫁ぎ子を産み、そして夫と死別し仏道へ救いを求める人生。言い方は悪いが他人の人生を読むことは面白い。物語の世界に没頭していた少女時代の「后の位も何にかはせむ」という言葉に笑みがこぼれる。わかるわかる。大好きな物語を読み耽る時間は楽しいよな。それは何物にも代え難いよな。人間の感性って何百年くらいじゃ変わらないのかもね。きっと現代に生きていたら素晴らしい文学少女になっていただろう。2017/02/10
ひさしぶり
20
13歳あづまぢの道のはての父の任地から京に上るから始まる。源氏物語スキスキ大好き娘が伯母から50余巻櫃ごと貰ってルンルン気分。近しい人等の死、宮仕え、結婚、友との交流、夫の死、寡婦の生活を綴る。昔の人は長谷寺にしろ石山寺にしろ願掛けによくも悪路を行くものだ。今や車で日帰り。すでに源氏物語は鉄板の知的文学であったのだね。継母があてた「なほ頼め梅の立枝は契りおかぬ思ひのほかの人もとふなり」優しさを感じる 2021/10/12
Haruka Fukuhara
13
面白かった。註釈等が詳細でよかった。著者の細やかな感性や優しい性質に好感が持てた。同時代に生きていたら友達になれたかな~2017/07/02
真琴
8
「源氏物語」を読みたいがために仏像を作り拝むという文学少女(オタク)。そんな彼女も、身近な者の死や離別、宮伝、結婚、寡婦生活を経て阿弥陀仏信仰へ。作者の伯母は「蜻蛉日記」の作者ということを知った。影響は受けていたのでしょうね。2024/06/13




