内容説明
若い頃から50歳目前まで、さまざまなジャンルで活躍し続ける小泉今日子。彼女は、世代の近いほかの女子たちとどこが違っているのか。芸能界にデビューした80年代から現代までの「女の子」のありかたの変遷と、それらに対するKYON2のスタンスを描き出すことで探る。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
スパシーバ@日日是決戦
103
{2015年} 1982年、「私の16才」(森まどか「ねえ・ねえ・ねえ」のカバー)でデビュー。1982年組アイドルのなかではパッとしないイメージがあったが、「古風な清純派」からイメチェン(断髪)後、女の子からの支持が急増。今年50才を迎え るも第一線で活躍中。負け犬「50代・独身(バツイチ)・子ナシ」や「憧れの独身女」(いい女系-美しくて女っぽくて異性のにおいはしつつも結婚しない・孤高の人系-あまりにも一芸に秀でるあまり異性がつけ入る隙がない)のいずれかのカテゴリーにも分類不能な摩訶不思議な女性です。2016/04/06
GAKU
33
期待していた内容とちょっと違っていた。小泉今日子を通して1980年代から2010年代の日本女性の変遷史が主となっている。良い年の取り方をし、50歳に手の届く今でも第一線で活躍している小泉今日子も素敵だと思うが、やはりアイドル全盛時代のKYON2をもっと捉えて欲しかった。とにかく私には、面白味のない1冊でした。2015/12/28
吟遊
14
小泉今日子論だけれども、アイドルをおっかけるファンとして書かれているのでもなく、社会学的な論者のように時代を区分し、分析するために書かれているのでもない。いわば、小泉今日子の自然体な時代の乗り切り方が、メンタルと生き方の健康を示している、という趣旨。その「自然体」の秘訣は、本当の自分を追いかけないで、時代に合わせて場に合わせて新しいものを受容し、変化し続けること。2018/09/12
橘 由芽
13
小泉今日子・・・歴代の数多の女性アイドルの中で、50歳を過ぎたも現在でも依然その存在感が衰えない者は数少ない。彼女は間違いなくその一人である。「なんてったってア~イド~ル!」と叫ぶ当時の彼女には、他の可愛い系アイドルにはない何かが確かにありました。この本は、その何かについてロジカルに説明してくれています。当時ファンだった方だけでなく、当時の彼女を知らない若い世代の方が読んでも、なかなかおもしろいことが書いてあると思いますよ。2019/10/17
たくのみ
13
1980年代の強くなった円、既成のアイドルの衰退、おニャン子ブーム。天才だった聖子・明菜の後釜としての期待。その中で立ち位置を明確にし、露悪的ネタ晴らし、本音告白での自己アピール、そして、太宰にも通じる「自己との距離の取り方」。ダークな告白本を出さず、美魔女に分類されることもないその立ち位置はこの人のみ。能年ちゃんが憧れるのもよくわかります。2016/07/30
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