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内容説明
1910年8月、日本は大韓帝国を併合した。最大の懸案だった皇帝一族の処遇については、王族・公族の身分を華族より上に新設し、解決を図った。1945年8月の敗戦まで、男子は軍務に就くなど、皇族同様の義務と役割を担う。異民族ながら「準皇族」扱いされた彼らの思いは複雑であり、日本に忠誠を尽くす者、独立運動に関与する者など多様であった。本書は、帝国日本に翻弄された26人の王公族の全貌を明らかにする。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
おかむら
40
韓国併合後に韓国の皇帝一族が辿った運命! 日本の皇室皇族関係の本にちょこちょこ出てくる朝鮮の王侯族。興味あってアマゾンで調べて見たらこの本に巡り合う。類書ほぼなくて貴重な新書。一族の名前が覚えにくくて読むのに苦労しますが、我慢して読み進むと面白い! みんな波乱万丈だぞ。かなりやんちゃな人もいる(王族あるある)。李王朝最後のプリンスに嫁いだ梨本宮方子の人生なんかは是非、林真理子あたりに小説にして欲しいわ。ちなみに李王家邸は赤坂プリンスの旧館で現存。ステキな建物。今度見に行こう。2017/04/03
ホシ
19
日韓併合後の大韓帝国の王族たちに興味があり読みました。専門的な内容で全てを理解出来たわけではありませんが、主要な人物とその末路をおおよそ知ることができ良かったです。併合の歴史的意義うんぬん以前に、王族といえども運命に翻弄されつづけた彼ら・彼女らに無常の世を生きねばならない人の姿を見たように思います。せつなく、やるせない気持ちになりました。王公族たちの胸中を真に汲んだ人は韓国にも日本にもいないんじゃないかな。2019/01/16
MUNEKAZ
17
「国」は滅んでも「家」は残る。韓国併合により日本の準皇族となった朝鮮王族の姿を描いた一冊。皇族・華族との差や祭祀の実施など、他国の王族を取り込んだことによる法律上の問題も興味深いし、単純に日本の傀儡というわけではなく、前近代的な「家」の存続を考えた朝鮮側のアプローチもあって意外な部分もある。また日本に対する敵愾心を抱える高宗らの世代に対し、帝国日本の構成員として自己を規定している息子世代といったギャップも印象的。ただ「家」の残すため帝国と一体化するという選択が、戦後韓国での復辟を閉ざしたのかなとも思う。2023/05/26
Tomoichi
16
以前から韓国併合後の朝鮮王族のその後が気になっていたが、林真理子が文藝春秋に連載していた「李王家の縁談」で再燃。イデオロギーに左右されない学者世代の登場のおかげで本書のような良書で出会えた。読後の感想としては唯、悲しみしかない。それにしても李承晩ってやつは最低だね。皇帝になり損ねた初代大韓民国大統領。色んな意味で諸悪の根源。2022/01/08
かんがく
12
日本近代史においてもあまり注目されることのない韓国併合後の王族たち。「国」が滅びた後も「家」を残そうとする王公族の努力と、国体の中に朝鮮王公族をどうにか位置づけようとする日本政府の努力が伝わってきた。2024/01/31
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