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内容説明
新国立競技場のデザイン、建設費を巡る騒動の最中、東京五輪開催後に「新国立ジャイアンツ球場」として活用する案が浮上した。読売新聞グループが全面バックアップするも、永田町の主流派が猛反発、最終的に潰された。
経済合理性を無視してまで、新国立競技場を「国家のシンボル」に据える理由は何なのか。背景を探ると、そこには「国立競技場」に対して日本人が戦前から連綿と抱いてきたある想いがあった。
日本のスポーツ界は戦前から、「金もうけは卑しい」という価値観に囚われている。慈善事業として開催される甲子園や、観客に背を向け独自の哲学を貫く全日本柔道連盟。内紛を繰り返すスポーツ団体や採算度外視で赤字を垂れ流すスポーツスタジアムが、日本各地に点在する。米国スポーツ市場が約60兆円に成長したのに対し、日本はその20分の1の約3兆円しかない。稼げなければ、現役選手を鍛えることも、次世代の選手を発掘することもできないにも関わらず、である。
「日本のスポーツ界はいまだ戦時下にあり」――――。経済記者が正面から取材をして見えてきたのは、時代錯誤のまま身動きが取れずにいる日本のスポーツ界だった。弱体化が進む市場に未来はあるのか。スポーツを巡る日本の現状と課題、そして解決の糸口を「経済的観点」から分析したルポルタージュ。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
スプリント
6
日本のスポーツ界に経済概念がないという著者の意見に共感しました。スポーツ振興という目的を失わずに市場経済を回していく取り組みがもっと必要ですね。私腹を肥やすことができないような監査の仕組みも必要だと感じました。2016/07/30
クローバー
2
アイドルと同じようなファンビジネスで、その競技で稼ぐという視点が面白かった。2021/06/14
イガラシ
2
宮城スタジアムや大分スポーツ公園に行ったことがあるが、なんでこんなにアクセスの悪い所にあるのだろうと思っていた。健康づくりを行うということが目的であるため、多額の税金を投じて作った施設が大赤字でもやめることができない。スタジアムをどのように運営していくのかを明確にし利益をあげていかないと、税金を投入して赤字を補填することになる。新国立競技場がどのようになるか。2016/08/28
EOD
2
帯の「商業主義が最強のアスリートを生む」というテーマに則って、なぜに日本のスポーツは金を「生もうとしない」のか(日米スポーツ市場は60兆円vs3兆円の差がある)を過去、現在と時間軸を渡り歩きながら考察する。端的な例としてスタジアム論にかなりの字数を割いておりこれが突破口として非常にわかりやすい。「なぜ日本は不便な場所に、人を引き付ける力のないスタジアムを濫造してしまうのだろうか」。これに興味がありかつ明確な言葉を持たないという人は一読の価値あり。批判だけでなく歴史的考察や成功例の紹介があるのがいいです。2016/01/08
Takeaki Kawakita
1
文科省が発表した2025年にむけてスポーツ市場を15兆円にするという計画を考えていく上で非常に重要な課題が指摘されています。スタジアムはスポーツ体験の一丁目一番地であることはVRやMRが普及してくるまでは揺るぎないものであるはずなので、そこをいかにドル箱に変えていくことができるかが普及や育成に繋がっていくと改めて感じました。2016/05/21
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