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内容説明
二十代、三十代、四十代にしておくべきこと、老後を有意義に過ごす考え方、病や死とどう向き合うべきか……。様々な人生論が、書店の店頭に溢れている。それは、わずかな期間に平均寿命が延び、働く目的・働き方が多様化した現代にあって、われわれはいかに生き、いかに死んでゆくかを模索しているからにほかならないといってもよいだろう。本書の原題は、陽明学の泰斗・安岡正篤が、昭和二年に著わした『東洋倫理概論』であるが、平明に言えば、「人としての生き方を述べた本」、その現代語訳である。本書の中で著者は、人生を青年期・壮年期・老年期に分け、「造化(天地の万物)」に逆らうことなく、人として「真っ当に生きること」の重要さを、古今東西の名著、漢詩・和歌等を引用しつつ説いている。それは、先達の人生観の結集といってもよい。時として生きる意味を見失いがちな現代、安岡教学の骨格をなす本書に、その答えを見出すことができるだろう。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
大先生
8
【酔生夢死な生涯を送りがちな凡人の目を醒ますために、安岡先生が「暁鐘」を撞いて下さった。】具体的には、人生を早年、中年、晩年の3つに分けて「倫理」を解説した本です。中国古典からの引用が多く、口語訳されているとはいえハイレベルな内容。安岡先生は32歳でこの本を書かれたそうですが、レベルが高すぎて愕然としました(汗)。触りだけ紹介すると…「造化は絶対的に自ら十分に満足するもの、絶対自慊なるものであって、かつ永久に自ら十分に満足することのないもの、永久不慊なものである。人もまたこれと異なるところはない」2022/03/30
耳目之学(不定期更新中)
4
人生を早年・中年・晩年の三つに分け、それぞれの時期に押さえておくべき心得が書かれています。早年と中年の部分に書かれていることは理解できましたが晩年は難しかったです。特に「死」については全く理解できませんでした。人生経験を積まないと分からないのでしょうね。気を見て読み返さないといけません。話は変わります。少し前に読んだ『唐代伝奇』に載っていた「枕中伝」や「杜子春伝」が引用されていて、ちょっと嬉しかったです。またの機会に『唐代伝奇』も読み返してみようかな。2011/06/06
ウッチー
2
難解で挫折したが、 道徳を制度に求めるな。という一文だけでも読んだ価値はあった。昔の人間は、幼い頃から難解な儒教を学んでいたかと思うと、昔の日本人のモラルが高かったことにも納得できる。2014/10/27
ひろを
1
六中観を知りたくて読みました。壺中天有。2009/09/15
すぐる
0
○2014/05/19