内容説明
“姫殺し”と呼ばれる 『怪異』 が起こる京の都。希代の陰陽師・安倍晴明がその原因を探る中、若く未熟な陰陽師の少年・坂上鈴城は、左近衛府に所属する少年・源頼親を誘い、独自に『怪異』捜査を始める。二人が無謀な行動に出たその裏には、鈴城の従姉妹、鬼の血を受け継ぐ少女・結鹿の嫌疑を晴らしたいという想いがあった。果たして、『怪異』 “姫殺し”には、妖と人間が織りなす 『愛』 が深く関わっていて……。切ない陰陽奇譚、登場。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
はつばあば
36
どうやらこの本も「姫陰陽師、安倍晴明」の続編だったらしい。それでもなんの過不足なく読めるのは、私の知らない時代のことだし晴明自体が延喜21年1月11日〈921年2月21日〉 - 寛弘2年9月26日〈1005年10月31日〉と言われても私の生命の🌱さえ出ていない。平安時代中期・円融天皇の御代にあやかしや鬼、安倍晴明に頼光と盛りたくさんの登場人物にちょっとヒキましたが、それでも面白く読ませて貰えた。次は最初の「晴明が女性版・オカン」を読んでみたいと思います2020/07/06
うしこ@灯れ松明の火(文庫フリークさんに賛同)
29
時は平安時代中期・円融天皇の御代。近頃都では"姫殺し”と呼ばれる怪異が相次いでいて・・。ラノベだからこそ許される思い切ったキャラクター設定で、この時代に活躍した有名人をとりあえず登場させてみた、という印象が最後までぬぐえませんでした。とはいえ、陰陽師、安倍晴明、妖、鬼、頼光四天王(なぜか坂田金時は登場しない)が登場するので、設定的にはかなりおいしい。私的には渡辺綱をもっと活躍させて欲しかったかな。とりあえず次回作に期待!★★★2012/03/13
YO-HEY@紅蓮ロデオ
29
話の雰囲気は面白い。けど、読みづらい!人物相関図とか…今が誰の主観とか…。う~ん…もったいない。技量追い付かず?もう少し、風景とかが見えれば違うんだろうけどな~。惜しいな~。話の雰囲気とか超好みなんだけどな~。2010/12/07
ひめありす@灯れ松明の火
16
この本の原稿は作者さんの大学の卒業論文代わりだったらしい。これで卒業するってどんな学校で、どんな学科だったのか、そっちの方が気になってしまう。民俗学とかそっち系統らしいけれど。2011/06/02
静間
4
和風ファンタジー。平安時代、鬼の血を引く結鹿と「姫殺し」を追う陰陽師や武官たちの物語。設定が凄くライトノベル。男装の天然系美姫、彼女を見守る幼馴染達(男性)、性別が変わる安部清明…。かなり、詰め込まれたお話で、男性の登場人物が多く、彼らの動きや台詞は生き生きとしているのに皆影が薄い。男性主人公は表紙の鈴城だと思うけど彼も埋没気味。男性陣を二、三人減らすか、開き直って逆ハーレム小説として少女小説レーベルで出すかした方が売れたと思う。この一冊で終わり?ベタなお話だけどリズムが良く読みやすかったので残念。2013/02/14