創元推理文庫<br> ロザムンドの死の迷宮

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創元推理文庫
ロザムンドの死の迷宮

  • ISBN:9784488222055

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内容説明

ケンブリッジを震撼させた連続殺人は過去のこと。わが子アリーや召使いのマンスールたちと、イングランドの地で平穏に暮らしていた女医アデリアは、アリーの父であるロウリー司教に呼び出される。管区オックスフォードシャーにある迷路に囲まれたワームホールド塔で、ヘンリー二世の愛妾ロザムンドが毒を盛られたのだ。最大の容疑者である王妃エレアノールは、幽閉先から姿を消していた。国全体を巻きこむ戦を阻止するべく、アデリアは難事件に立ち向かう。CWA最優秀歴史ミステリ賞に輝いた『エルサレムから来た悪魔』に続く、シリーズ第2弾。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

KAZOO

154
ヘンリー2世の愛妾が殺されてその黒幕は誰かということで、この主人公が頼まれて様々な難儀に会いながらも最後は、ということでかなり厚い本なのですが楽しめます。王妃は対国王に一戦を交えさせようという目論見なのでしょうが歴史の示すとおりです。登場人物が多いので最初は大変ですが結構物語的には楽しいので一気に読めます。2016/08/04

ぽっぽママ

13
読みだしたら面白くて一気読み。ミステリーよりキャラがそれぞれ個性的で魅力的。特にヘンリー二世と王妃エレアノール。これぞ王族って感じ。女性の地位が低くてそれに怒りを感じていても何にもできない口惜しさが主題かな。ロザムンドだって迷路の中の塔に閉じ込められたお姫様、ロマンチックなようでブクブク太るしかないよね、と納得してしまった。2015/09/30

nirokuya

7
女医アデリア二作目。ヘンリー二世の愛人が毒殺された。最大の容疑者は王妃エレアノール。このままでは激しい内乱が起きてしまうことは明らか。ロウリー司教はその内乱を防ぐ為にアデリアに真相究明を依頼する………。前作で大体の主要人物は出揃っていて、キャラクターも把握しているので世界に入り込むのは早かった。ミステリとしても面白いが時代小説の要素がかなり強かったように思える。個人的にはとても好みだけど、ミステリメインを望む人には物足りないかな。2012/09/08

星落秋風五丈原

6
結婚よりもキャリアを選んだ今でいうところの検視官及び医師と、家族愛よりも国王への忠誠を選んだ司教のどっちもどっちカップル。強い意思と確かな知識で事件解決へと邁進アデリアも時代を先取りした存在だが、今回はもっと大物が登場する。フランス全土の3分の1近くを支配する大領主の女相続人にして、フランス王妃になった後にイギリス王妃となるエリアノール・ダキテーヌだ。メインは勿論ミステリーだが、歴史小説の側面も持ち、フェミニ二ズムもちらりと匂わせる。中世の女性が活躍する勤労小説でもあるという、盛りだくさんな内容だ。 2013/02/24

れもん

5
長い物語だった・・・。アデリアは優秀な検死医であるとともに、幼い娘の母となっていた。そんな立場から見える強さと弱さ。混乱の中よりも平穏な日常に身を置きたいと願っても、王の命令には背けず。母となっても第一作目以上の危険な冒険譚。12世紀のイングランドの歴史に詳しければもっと愉しめただろうと思う。2011/07/03

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