内容説明
ケンブリッジを震撼させた連続殺人は過去のこと。わが子アリーや召使いのマンスールたちと、イングランドの地で平穏に暮らしていた女医アデリアは、アリーの父であるロウリー司教に呼び出される。管区オックスフォードシャーにある迷路に囲まれたワームホールド塔で、ヘンリー二世の愛妾ロザムンドが毒を盛られたのだ。最大の容疑者である王妃エレアノールは、幽閉先から姿を消していた。国全体を巻きこむ戦を阻止するべく、アデリアは難事件に立ち向かう。CWA最優秀歴史ミステリ賞に輝いた『エルサレムから来た悪魔』に続く、シリーズ第2弾。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
KAZOO
155
ヘンリー2世の愛妾が殺されてその黒幕は誰かということで、この主人公が頼まれて様々な難儀に会いながらも最後は、ということでかなり厚い本なのですが楽しめます。王妃は対国王に一戦を交えさせようという目論見なのでしょうが歴史の示すとおりです。登場人物が多いので最初は大変ですが結構物語的には楽しいので一気に読めます。2016/08/04
ぽんすけ
18
ヘンリー2世と王妃アリエノールと愛妾ロザモンドの三角関係を利用された殺人事件。話の本筋には関係ないが女傑アリエノールが生き生きと描かれていて、本当にこういう人だったのかな。こういう人ならあのヘンリー2世とも渡り合えるわと思った。アデリアが貧乏しててびっくり。王様あんたちゃんと報酬払えよ!今回はシモンもいないし、雪の密室修道院に見えない殺人者と閉じ込められるしで散々だったなと。アデリアには守るべき我が子がいる上脅されるわで本当に恐怖の中の捜査だったと思う。結構分量あったけど一気に読めて続きが楽しみ。2024/09/11
ぽっぽママ
14
読みだしたら面白くて一気読み。ミステリーよりキャラがそれぞれ個性的で魅力的。特にヘンリー二世と王妃エレアノール。これぞ王族って感じ。女性の地位が低くてそれに怒りを感じていても何にもできない口惜しさが主題かな。ロザムンドだって迷路の中の塔に閉じ込められたお姫様、ロマンチックなようでブクブク太るしかないよね、と納得してしまった。2015/09/30
nanao
9
一作目より更に面白かった。自立して出産もした主人公のタフさが小気味良い。しかし孤高ではなく失敗したり迷ったりぼやいたりヒスったり(微笑ましい)と人間味溢れてる。かつ一本気の専門家。今回の相手は女王ほか女傑複数で、前作から変わって女同士のバトル(色恋は抜き)にドキドキしました。一方、教会による女性抑圧との闘いは変わらず。なぜ宗教はえてして男性優位を語るのか。そこに一石を投じる修道院長が素敵。季節は冬で雪や氷の描写が綺麗、あとシスターのスケート描写が可愛いかった。次作も読むのが楽しみ。2024/11/09
nirokuya
8
女医アデリア二作目。ヘンリー二世の愛人が毒殺された。最大の容疑者は王妃エレアノール。このままでは激しい内乱が起きてしまうことは明らか。ロウリー司教はその内乱を防ぐ為にアデリアに真相究明を依頼する………。前作で大体の主要人物は出揃っていて、キャラクターも把握しているので世界に入り込むのは早かった。ミステリとしても面白いが時代小説の要素がかなり強かったように思える。個人的にはとても好みだけど、ミステリメインを望む人には物足りないかな。2012/09/08
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