内容説明
会津の奥に秘められていた昔話が100年後の今によみがえった。キツネに騙され、美女に惑わされ、座敷わらしや人助けする地蔵なども登場し、「遠野物語」を彷彿させる古老たちの実話が初めて発表される。人知を超えた奇跡世界が楽しめる。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Z
4
まあ読まなくても良かったかな。現代かつ会津の「遠野物語」を目指して集められた話。古代から伝わる話ではなく、執筆とうじ(東日本大震災のころ)、会津の人が昔に実際体験した話を聞き出したもの。狐に化かされたり、出来事の前兆として鳥が表れたりといったお話が集められる。各地で同じことして地域差とか調べたら面白そうだが、親戚を考えると、ど田舎の祖父以外はみんな都市にでており、こんな話は紡げないだろう。体験談のみ集めた本だが、地方に伝わる話とかないのかなぁ。戊辰戦争とかあって神話はつまってそうだが。2022/06/02
阿部
0
何年か前に買っていて、必要に迫られ一気に読んだ。これが生きている人への取材で書かれていることがポイントで、お話としては盛り上がりに欠けているものもかえってそのリアリティや、語られてこなかったことがこうした機会に語られ残されたということを思うと凄みが出てくる。その意味で前書きは重要で、その構造も「遠野物語」をトレースしてるようにも読める。2023/11/18