新潮選書<br> 石油と日本―苦難と挫折の資源外交史―

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新潮選書
石油と日本―苦難と挫折の資源外交史―

  • 著者名:中嶋猪久生【著】
  • 価格 ¥1,232(本体¥1,120)
  • 新潮社(2015/11発売)
  • 5/5はこどもの日!Kinoppy 電子書籍・電子洋書 全点ポイント30倍キャンペーン(~5/6)
  • ポイント 330pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784106037689

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内容説明

近代より続く『石油の時代』にあって、石油を持たない国・日本は 「資源外交」に身を投じるしかなかった。そこは国同士がエゴを剥き出しに衝突し、謀略を巡らす現場。莫大な時間と金、時には人の命も費やして、いったいこの国は何を得てきたのか? 日本の行方を左右した交渉、開発、投資――その僅かな栄光と数多の蹉跌。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

はるわか

14
激しく揺れ動く国際情勢を見たとき、そこには必ず石油やガスがある。21世紀の今もなお「石油の世紀」は続いている。政治の思惑で石油の価格は動かされ、石油がまた政治を動かす。2014年以降サウジアラビアが一向に減産せず価格を引き下げている。背景にはシェール革命に沸くアメリカへの牽制、国際社会にコミットし始めたイランの台頭が指摘される。またこの結果が派生して資源大国ロシアの動きに多大な影響を与えている。無資源国の日本は安定供給できる保証がどこにもなく、それゆえ先人たちはあらゆる手段を講じ石油を求めた。2023/06/07

inarix

11
「…石油なくしては、中国との戦争を成功裡に終結させることもできず、国として生き残ることもできない。…(ハル・ノートを)受取った時、我々はもはや一国家として存続することができないと決断した。そこで我々は戦ったのだ」 資源を持たない日本が活路を求めた国内外の石油油田発掘と資源外交。しかしそれは戦争の引き金ともなった。最大の失策太平洋戦争を軸に、石油の発掘、獲得、輸入に尽力した「石油人」と呼ばれた人々の苦難と挫折の150年と、今後日本の進むべき道を問う近現代史。正に欧米各国の正体見たり、という感。知ってたけど!2017/12/27

ヨクト

8
石油列島国である日本の石油の歴史。石油が主要エネルギーの座について未だ200足らず。エネルギーを求め、戦争や外交が行われた。出光佐三の反骨心が日本の石油の道を作り、経済成長を支えた。田中角栄政権時のオイルショックと外交。技術革新や代替エネルギーが生み出される中で、石油はこれからどうなるのだろうか。2019/05/19

しおり

6
すごく面白かった。石油のことを全く知らないと思い知らされた。明治期の日本は自国のことを産油国と思っていたらしくそこが面白かった。消費量を自国で賄えず目は海外に移っていく……石油という切り口で見ると違った視点や先人の努力が分かった。後半は自主開発油田への試み。外交・技術の未熟さ、大手石油メジャーとアメリカ様の圧力、無資源国という後のなさ……などなど困難に困難を重ねてやっとほんの少しの成功を手に入れた感じ。石油開発会社が天下り先になったから動きが鈍くなったみたい。経済用語が難しくてもっと勉強が必要だと思った2020/04/09

なーちゃま

3
現場を見てきた人の凄味ってこういうこと。戦前、戦後、オイルショック、全て経て、石油を自国で自前で持つことの努力をいかに現場の人間がやってきたのかを説いている。あと何周かしそうな感じだ~~2022/11/09

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