内容説明
「あなた呪われていますよ」 裏社会通り。日常のほんの裏側、一歩道を違えた場所にある謎めいた街には、その身に呪いを抱えた“厄人”が集っている。 あまりに不運な自分の身の上を「呪われている」と看破されてしまった四つ葉つゆりもまた、その街に迷い込んだ。 彼女が出会うのは、誰からも忘れられる女殺し屋、何もかもを忘れられない情報通、生ける藁人形に宿る探偵、セクシーなインチキ霊媒師……そして、全てを「生かす」呪いにとり憑かれた男――。 呪われた人々の運命が、ひとつの事件を巡って集約していき――。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
半熟タマゴ
10
前作の「水木しげ子さんと結ばれました」が好みの作風だったから楽しみにはしていたのだけれど、期待以上の作品だった! 呪いの設定や世界観などが独特で、読み進めていくうちにどんどんと物語りに引き込まれていく。登場人物達の視点が切り替わって進んでいき、話が交錯して繋がっていくのが楽しくて。もっとこの世界観での話を読んでみたいのだけれど、続きは出るのかな。続きでも新作でも、このままの作風で貫いていって欲しい。2016/01/20
りこ
9
これシリーズ化するつもりなんだろうか?ちょっとばかし詰め込み過ぎてますが、概ね面白かったので良しとします。2015/12/07
雑食奈津子
8
続巻が出なさそうなことにショックが隠しきれない。この後にありそうな、つゆりとキリエの一悶着や、社の過去の清算を読みたかった。死ぬ人々の思いが報われた最後は良かった。呪いは人を傷つけるけれど、それさえも救いになる人はいるものだ。2016/10/04
チビクロ太
5
呪いに縛られて生きる裏社会の人間たちの話。キャラクターや物語の設定は好みだった。人物たちの目線で場面転換するのもよくある。だけど、後半になるまで読みづらくてずっと我慢してました。2020/05/17
しぇん
5
ゲームのザッピングシステムのように視点がコロコロ変わるのですが移り変わりが激しくて、うまく感情に乗れずに何だか疲れました。話としては呪いの力を使った謎解き風バトル物なのでしょうか?微妙に後味悪い感じなのは「水木しげ子さん」の作者だなという感じです。あっさり人死んでいくのも疲れた原因かなと。この作品も凄くサイコそうな登場人物の伏線がはられていますが、続くのですかね?色々書きましたが、出れば読むと思います。2015/10/25