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内容説明
苺苺苺と書いて「まりなる」、愛夜姫で「あげは」、心で「ぴゅあ」。珍奇な難読名、いわゆる「キラキラネーム」の暴走が日本を席巻しつつある。バカ親の所業と一言で片づけてはいけない。ルーツを辿っていくと、見えてきたのは日本語の本質だった。それは漢字を取り入れた瞬間に背負った宿命の落とし穴、本居宣長も頭を悩ませていた問題だったのだ。豊富な実例で思い込みの“常識”を覆す、驚きと発見に満ちた日本語論。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ヴェネツィア
473
5年前の刊行なので、状況はさらに変化しているかも知れないが、いわゆるキラキラネーム(=DQNネーム)を俎上に乗せて考察したもの。「光宙」この名前読めますか?答えは「ピカチュウ」。他にも「楽汰(るんた)」「手真似(さいん)」「愛夜姫(あげは)」…。本気か?と思うし、実在の信憑性もいかがなものかと思われる。そこで著者は秋田県の町の広報誌から確かなものを拾ってくる。さすがに光宙ほどではないまでも、こちらも十分にキラキラしている。もっとも、こうした現象は既にふるくからあり、今に始まったことではないようだ。2020/10/28
スパシーバ@日日是決戦
122
{2015年} 子の名に使える漢字は、常用漢字表と人名用漢字表に掲げられた漢字とされている。名前は生まれてくる赤ちゃんへの親からの最初のプレゼント。フリガナがないと読めないことに加えて、フリガナがあっても読み方に違和感が残る。キラキラネームをつけるのは、いわゆるバカップルや元ヤンでもなく普通に社会生活を送っている普通の人たち。同音異義語を使いこなしていられるのも漢字が音声を裏打ちしている。「漢字」をイメージやフィーリングだけで捉える「感字」にしてはいけない、と著者は訴える。2016/01/20
マエダ
86
苺苺苺はさすがに意味がわからない2016/06/13
おかむら
67
キラキラネームなんてえものは親がヤンキーなんでしょ?と思い込んでましたが、どっこい今やマジョリティなのだそうです。ひえー。そうなんだー。日本人の名前の歴史を古代からざっくり遡りキラキラの変遷を辿る旅。ちょっとした知的好奇心が満たされます。面白かった! しかしこれ読むともし将来孫ができたとして、キラキラ名前はもう仕方ないのかなーと諦めたわ。でもちょいキラくらいにしといてほしいわ。そして「たまひよ赤ちゃんしあわせ名前事典」といっしょにコレも読んどいてほしいわ。余計なお世話か。2015/10/06
ちゃんみー
63
1990年代からその頭角を現してきた(笑)キラキラネーム。いろんなキラキラネームがありましたが、完全に当て字で全然読めませんね。中には響きだけはいいけど、漢字の持つ本来の意味からは、それ名前に付けちゃダメでしょ!ってのもあるみたい。キラキラネームが蔓延すると日本語がダメになるのではなく、日本語の体系が崩れかけているからキラキラネームが流行った。というのには頷ける。これから名付けをるする世代の人には読んでもらいたいなぁ。2016/02/08