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内容説明
憲法改正論議の最大の争点である第九条一項・二項。虚心坦懐に条文を読むと、一項と二項の内容は正反対。一項を守れば二項が守れず、二項を守れば一項が守れない関係にあることがわかる。一項と二項の内容は、どこが、どのように、どれほど矛盾しているのか? なぜこんな条文が紛れこみ、70年の長きにわたって手つかずだったのか? 護憲派はもとより、改憲派も実は知らない「九条の真実」を、このうえなく明快かつ簡潔に解説。改正の是非を問う前に、まず正しく理解するための必読書。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
あなほりふくろう
31
自分は九条を日米安保のコンセンサスなんだと考えていた。それは一方的なものであるが当時はそれで良かった、そして幸いかなこれまでここまでその同意は守られてきた。けど現在の情勢にあって脅威は違うところにある、だからアップデートすべきなんだと。この本に触れてそれは間違ってなかったと思う同時に、九条には主権の放棄さえ盛り込まれていたことで驚きと落胆と憤りと。もう戦勝国も敗戦国もないでしょ。普通の国でありたいと思うことの何がおかしいのか。庭を荒らされて怒ることもできないなんて。もう綺麗で醜い言葉に縛られたくない。2016/04/10
禿童子
13
長谷川さんの著作を読むのは『からごころ』以来で、保守主義の看板を掲げてから正直読むのを敬遠してきた。新書にしては異例に薄い全文91ページに、長谷川さん本来のレトリックの妙が詰め込まれて飽きることなく一気に読み通せた。伝統にもとづく保守言論をあえて抑制して、護憲派の古関彰一の著作も引用してバランスのとれた主張になっている。ポイントは九条二項。マッカーサー指令の関連性、不戦条約、コスタリカ憲法との相違、九条論議が不毛になった「原点」など簡にして要を得た説明は納得できる。リベラルの方々にもご一読をお勧めします。2016/05/03
魚京童!
13
すべてを曝け出すことによって平和を勝ち取ろうとする姿勢は尊敬に値する。なんだっけ?貴方の意見に賛同できない、しかし貴方が意見を表明する権利は死んでも守る!そんな気持ち。2015/09/28
軍縮地球市民shinshin
11
著者は哲学者で保守派の論客としても有名。祖父は英文学者の野上豊一郎、祖母は作家の野上弥生子である。ちなみに父も学者で九条の会の呼びかけ人だったという。その娘が、憲法九条を批判している、ということになる。著者は九条1項と2項に分けて分析している。九条の元ネタは1928年のパリ不戦条約で、そこには自衛戦争まで放棄とは書いてなく、戦後の国連憲章にも個別的・集団的自衛権は認められていることにつながっていると解釈される。日本国憲法も98条で国際法規は守ると明言しているので、九条一項は自衛戦争は放棄していないと読める2015/10/19
phmchb
5
とある図書館で倉山満氏の憲法本を探していたら、本書を発見した。九条の一項と二項の間にそこまで矛盾を孕んでいるとは思いもよらなかった。本当の意味での平和主義の実現のために一刻も早く二項を「抹殺」しなければならない。2019/12/03
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