内容説明
本書では、自宅で味わえるように写真とレシピをふんだんに入れ、海軍食の歴史・裏事情・エピソードも多数紹介。戦艦「大和」の裏メニューや、豪華な艦上パーティーなど、海軍食を徹底ガイドする。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
流言
35
八年ほど前に購入した一冊だが、海軍について多少は知識がある今読み返したことで一段と楽しめた。海軍グルメやレシピといった文字が表紙に踊ってはいるが、内容としては海軍における食事の歴史から現代の海軍グルメによる街おこしまで幅広い。特に、食事の歴史においては銀シャリを食べたい兵卒、欧米諸国に負けない体格を得るために西洋風の食事を奨励したい上層部、さらにイギリス・ドイツ両医学の対立に関連しての脚気論争までもが複雑に絡み合っており単に軍や食事の枠を越えて日本という国が近代化していく上での五里霧中の模索が感じられる。2016/04/02
さいちゃん
6
カレーが海軍でなぜ食べられるようになったのか、そして海軍から全国にカレーが広まったなど、初めて知ることがたくさんつまってました。料理ひとつひとつが細かく説明されて、その時代のこともよくわかりました。鼠のエピソードも面白かったです。2013/01/26
Gen Kato
4
海軍の歴史を学びつつレシピも楽しめるお得な一冊。肉じゃがやフーカデンビーフ、作ってみたいです。2015/09/14
高木正雄
3
チキンライスに骨付き肉をそえるのは美味しそう。明治期の兵隊さんは余程洋食が口に合わなかったのだろう。主計兵が調理を専門にしているのが兵食が美味しい秘訣かもしれない。陸軍のグルメはあまりスポットライトを浴びないのもそこにあるのかも2024/03/04
むらさめ
3
軍や戦争中と聞くと悲惨な話ばかりだと思われがちです。戦うことは確かに悲しみしか生まないと思いますが、そんな中でも人間は食べずには生きていけません。そんなわけで海軍の食事にスポットを当てた1冊。輸入した戦艦の砲が扱える体格になるため。また、脚気を撲滅するため。今までと違う食文化を取り入れていく海軍の話は、笑いあり苦労あり美味しそうなレシピありと読み応えのある面白い1冊でした。2015/02/16