ハヤカワ・ミステリ文庫<br> 天国でまた会おう 下

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ハヤカワ・ミステリ文庫
天国でまた会おう 下

  • 著者名:ピエール・ルメートル【著】/平岡敦【訳】
  • 価格 ¥814(本体¥740)
  • 特価 ¥407(本体¥370)
  • 早川書房(2015/10発売)
  • 真夏も楽しく!Kinoppy 電子書籍・電子洋書 全点ポイント30倍キャンペーン(~8/11)
  • ポイント 90pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784151814525

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内容説明

第一次世界大戦直後のパリでのしあがる実業家プラデルは、戦没者追悼基地の建設で儲けをたくわえていく。一方、アルベールは生活のため身を粉にして働いていた。そんな彼にエドゥアールが提案したのは、ある途方もない詐欺の計画だった。国をゆるがす前代未聞のたくらみは、はたしてどこにたどりつくのか? 日本のミステリ・ランキング一位を独占した人気作家が放つ、スリルと興奮に満ちた群像劇。一気読み必至の話題作

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ヴェネツィア

486
こんな結末だったとは。タイトルから想像していたのとは随分違っていたが、このクールさには納得せざるを得ない。プラデルの転落。エドゥアールの荒唐無稽なまでの壮大な計画。それに翻弄されるアルベールの卑小さが、小説のリアリティを確かなものにする。結局のところ、戦争によって得られるものは何もなく、戦後には遠大なまでの空虚だけが残るということなのであろうか。物語としての起伏は大いにあるが、その本質においては実に淡々と語られるリアルな戦争と戦後の物語だ。なお、ルイーズのその後については謎が残る。どなたかご教示を乞う。2016/09/01

W-G

461
下巻はだいぶスピーディーに。根底に戦争があるので、善悪で割りきれない部分も多く、アルベールとエドゥアールにしろ、結構な悪さをして、人の気持ちを踏みにじっている。そこに明らかな悪党のプラデルがいることで、物語としての収まりが良くなっている。この二人をメインに据える方が、文学性は高くなって、作品の品位は上がるのかもしれないが、いっそプラデルを主人公にしたピカレスクロマンだったら、もっと好きだった。なんとなく雰囲気に流されるが、やっぱりエドゥアールの行動が意味不明すぎて、すっと入れないところがある。2019/04/06

青乃108号

249
まさに期待を裏切らない展開。それにしてもこの物語の加速度的に終着点に向かう疾走感は何とした事だ。許せんあいつにはこれ以上ない辱しめと惨めな最後を。冒頭の戦場で生埋めになり一旦死んだ主人公は恋人と逃避行を。そして同じく冒頭で生埋めの主人公を掘り出し蘇生させた瞬間敵の砲弾の欠片に顔の下半分全て持って行かれてしまったもう1人の主人公は憎 んで止まなかった父親と文字通り激突し壮烈な最後を。許せんあいつからの賄賂を決然と蹴ったあの役人にはラストシーンを担う静かな役を。カオスにまみれた群像劇は見事に着地してみせた。2023/12/24

KAZOO

181
ある意味詐欺の小説なのでしょうか?というよりもやはり二人の青年の目を通して両大戦間のフランス国内における人間を観察している気がしました。 ゆったりとした展開でしたが、最後に若干の謎などを残した感じで終わっています。私はアレックスやイレーヌとはまた異なった感じで楽しめました。幅が広い作家であると感じます。2016/04/27

ゆきねこ

144
下巻はさすがにルメートルさんの筆が冴え渡り一気読み。3人の主な登場人物、アルベール、エドゥアール、ブラデルは破滅的な道を選び、崖っぷちに立たせられる。特に、ちまちまとした棺桶詐欺のブラデルは虚構の実業家。上巻での皆さんのレビューでも酷評されていました。エデゥアールが父親と再会できるのか、和解できるのか、それも生きているうちに。エデゥアールの麻薬中毒は上巻から心配されていたが・・・。女性たちが逞しいのは心のよりどころ、ポリーヌ、マドレーヌ、ベルモン夫人、ルイーズ。ルイーズが再び見出されるとは、どんなこと。2021/08/17

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