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内容説明
夕方、保育園から帰るとき、とっちゃんはママに言いました。「もっとあそんでいたいな」「あとで、あとで。さ、かえろう」とっちゃんの家は、おそうざいやさんで、これからお店が忙しい時間になります。家についても、とっちゃんは一人ぼっちでおもしろくありません。「ママ、あそぼ!」とっちゃんがいうと、「あとで あそぼ。えをかいて まっていて」と、ママからの返事……。とっちゃんは絵を描いて待ちました。けれど、画用紙を全部使い終わってもママはやってきませんでした。とっちゃんはママに聞きました。「ママ……“あとで”って、いつ?」「“あとで”は“あとで”。ちょっとまって、ってこと!」ママが大きな声で言ったので、とっちゃんは、それっきり、黙ってしまいました……。我慢するとっちゃんのけなげな姿や、親子の心が通じ合う姿を丁寧に描いています。読み終わった後、優しい気持ちになれる一冊です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
かなっぺ
104
「あとでって、いつ?」という言葉は幼少期の私の心の中で母親に対して重く鉛のようにのしかかっていた。いまだに時折思いだす言葉だったから。幼少期の私は「もうあとでになった?」と聞いては叱られていた。でもこの本はとっちゃんという主人公は笑顔になる結末で私の幼少期の悲しい心が温かいものに包まれる気持ちがした。幼少期に鉛のようになった私の心は大人になり、私は自分の子供にはあとでとは言わない。2017/03/26
nakanaka
73
総菜屋さんの一人息子とっちゃんは両親が忙しく働いている間、一人寂しく過ごします。構ってもらおうとしても両親からは「あとでね!」のセリフばかり。可哀想でしたが最後は家族団欒で幸せそう良かったです。我が家も自営業なので子供たちにはとっちゃんと同じような寂しい気持ちにさせているのかもしれません。反省してしまいます。2017/11/05
nana
54
耳がいたい話だった。あとで、ってついつい言ってしまうけど具体的に言おうと反省。2018/10/18
かおりんご
42
絵本。これ、大人向き!んで、自分を反省するパターンです。ついつい後回しにされちゃう子が可哀想。忙しくしているお父さん、お母さん、必読ですよ!2015/10/01
chiaki
36
お惣菜屋さんを営むとっちゃんのお家は、ママもパパも大忙し!とっちゃんは遊んでもらいたいけど、大人はみんな「あとでね、◯◯して待っててね」ばかり。画用紙や折り紙がなくなってしまうまで待ってるのに…おせんべいを1人食べてる様子や濡れた服のまま我慢して待ってるとっちゃんの姿に思わず泣いてしまいました。でもここのパパママは本当に素敵なご両親。あとでいっぱい愛情をもらってるとっちゃんにとても幸せな気持ちになりました。長女に読み聞かせしてもらったあと、「ママもいつもごめん〰️」って、ぎゅうっ♡、してしまいました。2020/10/15