内容説明
私はあなたにとって、花嫁に最もふさわしくない女じゃなかったの？■自動車部品工場を経営するウェッブは、悩みを抱えていた。一年前に交通事故で妻を亡くし、残された娘はまだ一歳。祖母のカミーラは、幼い娘には母親が必要だと、毎晩のように花嫁候補を自宅に招いている。それに対抗するには、花嫁としてふさわしくない女性を、自分の婚約者と偽って祖母に紹介するしかない。ウェッブは、工場でアルバイトとして働くジェイニーに目をつけた。気が強くて男まさりで、絶対に祖母の気に入らないタイプだ。ウェッブはジェイニーを呼び出し、単刀直入に持ちかけた。「しばらくの間、僕と婚約するというのはどうだろう？」ジェイニーはあっけにとられたが、話を聞いて納得した。苦学生の身としては、報酬がたっぷりもらえるなら引き受けてもいい。二人の思惑が一致し、やがて偽りの婚約は実行に移された……。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
糸車
20
電子書籍にて。やっぱり紙書籍じゃないと読みにくいなあと少々イラつきながら、いつのまにか引き込まれてしまった。美しい妻を事故で亡くし、可愛い赤ちゃんを愛しているものの、二度と結婚はしないと決意しているヒーロー。大学で学びつつ、給料の良さでセクハラに耐えながら、夜間工場のラインで働くヒロイン。再婚をしつこく勧めるヒーローの祖母が何を考えているかよく分からない(苦笑)し、亡くなった妻の両親の行動に唖然。ヒロインが知的で自立しているのは良いんだけど、ロマンスが地味すぎる。赤ちゃんは可愛いけど盛り上がりに欠ける。2018/08/07
akiyuki_1717
3
一年前に妻を亡くしたヒーローに祖母が再婚するようにひつこく迫るため、経営する工場に勤めているヒロインに便宜婚約を申し込むというストーリーです。普通ならヒロインが侮辱されたとか、そんな申し出は論外だとキーキー騒ぐところが、このヒロインは、社会人を経て大学に通っているため、ヒーローの申し出をアッサリ受け入れ、その上自分から金額提示をするという、珍しい展開でした。ヒーローの娘との絡みがとても心温まるシーンが多くて、ホッコリもさせてくれたし、ヒーローの結婚生活の秘密も意外性があり、飽くことなく読み終えられた。2017/01/06
サザンＣ
1
出版時に購入。時々読み返しています。ヒロインの性格が小気味よく清々しさを感じさせます。ヒーローは少々自信過剰気味な面があるものの基本的にはいい人だと思う。ヒーローの娘の赤ちゃんが可愛くて偽装婚約をするヒーローとヒロインを結びつける大きな役割を果たしています。ほっこりと心が和む作品です。私は好きです。2019/09/03
