内容説明
カスミは、タケルとホウを父・藤堂の知人が運営する薬物依存症患者の更正施設に連れてきた。藤堂の組織と活動、警視正・クチナワと手を組んだ理由……今まで言えなかった身の上を打ち明けるために。一方クチナワは、麻薬の無料配布と音楽で若者を集めるゲリラ野外イベント「解放区」と、破壊工作を繰り返す一団に目をつける。潜入調査を命じられた三人に、巨大な黒幕とチーム分裂の危機が迫る! 解説・村上貴史
※本書は小社より二〇一一年一月に刊行された『カルテット3 指揮官』と二〇一一年二月に刊行された『カルテット4 解放者(リベレイター)』を文庫化したものが底本です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
absinthe
123
もともとリアリティは無い話だった。そのためか急展開にも不自然な感じはせず、どんどん話にのめり込めた。中途半端なリアリティはかえって没入感を損なうのだな。信頼するとは何か、3人の間に溝ができる。若者が面と向かって信頼、友情、こういう談義をすると面映ゆいなと思う反面若いなあと勢いも感じる。この先どうなるかますます楽しみになった。2017/05/15
KAZOO
115
このシリーズの2作目です。はなしが二つおさめられています。また主人公の少女の父親の正体が徐々に現れまじめます。暴力団が絡んだり、グルカの刀を持った暗殺者が他の少年たちとどう絡んでくるのかがわかってきます。あっという間に読めてしまいます。2018/04/10
紫綺
58
単行本にて読了。何ひとつ解決せぬまま終わってしまった…。完結編を探さねば!2020/05/14
Carlos
39
大沢さんのシリーズもの2作目。前後の話を読まないとちょっと物足りなさあり。2024/12/19
ぱふ
36
登場人物それぞれ、カスミやホウの背景が深まります。人が大勢死んでしまう怒涛の展開です。2021/01/08