角川つばさ文庫<br> プリンセス・ストーリーズ 白雪姫と黒の女王

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角川つばさ文庫
プリンセス・ストーリーズ 白雪姫と黒の女王

  • ISBN:9784046313331

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内容説明

お母さまを早くに亡(な)くした、やさしくておとなしい10歳の白雪姫と、魔族(まぞく)の最後の生きのこりである、美しくこどくなお妃(きさき)さま。魔法(まほう)の鏡(かがみ)にささやかれ、ふたりの運命はすれちがっていく。世界でいちばん美しくなければいけない――その悲(かな)しい理由とは? 白雪姫をまもる少年王子や竜騎士(りゅうきし)も登場し、物語はだれも知らないおどろきのラストへ! おとぎ話の決定版が、よりリアルな恋と涙の感動ドラマに生まれかわる!! さし絵39点。

【みんな知ってる白雪姫のだれも知らない物語】
だれにかわいがられることもなく、たくさんの子どもたちのなかで、目立たずに生きてきた白雪姫。ある日をさかいに、その美しさは、国じゅうに知られることとなります。けれどもそれが、せつない運命のはじまりでした。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

海猫

68
白雪姫を久美沙織が、アレンジした作品。大筋は元ネタをちゃんと押さえている。それでも膨らませるところは膨らませていて、お妃の人物造形は特に興味深いものになっている。孤独に苦悩する心理描写は冴えているし、感情移入できる部分が多々あった。クライマックスに派手な趣向を持ってきているのも楽しめる。全体的に白雪姫というお話が一回り大きくなった印象。児童書なのでスイスイ読めて、その意味でも良かった一冊。2019/06/25

歩月るな

13
「あわれみはさとうをまぶした支配欲だ」原書は「実の親子」じゃまずい、という意味があるんだかな理由で童話でおなじみ「継母」に改組されているのだが、三度目の正直を悪の視点から表現する、真実のみ語る鏡も悪役のキーアイテム等、考えて見ると深みのある作品。もう一人の主役として表現されるお妃さまは、最後の魔女として設定されている。物語に支配された彼女の良心が「白雪姫と本当の親子のように仲良くできたかも?」と自身へ問いかけるシーンは迫真。白雪姫が死ねば、めでたしめでたし。本当に? お妃に内的焦点化された見事な翻案小説。2018/04/01

雨巫女。@新潮部

7
《私-図書館》白雪姫をかなりアレンジした話。七人の小人たちにも、ハーブの名がつけられたりして、全く違うお話でした。2014/10/27

黒崎ディートリッヒ

6
母を早くに亡くした、大人しくて優しい性格の白雪姫と、彼女の可愛らしさに嫉妬する王妃。本当に美しくなるには?!本当の美しさって?! フェアリーテイルにライトノベルな要素をプラスした、グリム童話『白雪姫』がモチーフだけど、全く新しい『白雪姫』の物語。 イラストを見た瞬間、可愛い!!と思ったけれど、実際読んでみれば孤独な王女の嫉妬心とか、かなりダークな所もありました。悪い王妃が原作通りオバサンじゃなくて、白雪姫にとっては姉というぐらいの年齢の美女だったので、彼女の悪意がなおさらリアルに見えてきましたね。2014/12/16

6
前作の「シンデレラ~」よりアレンジ強め。といってもディズニー的な感じで原作の雰囲気を損なわない素敵な物語になっていると思います。原作の補足としても納得できる。フランツとエルフィンが面白そうなキャラだったのでもっと活躍してほしかったな~。そうすると「白雪姫」じゃなくなってしまうかもだけど。2013/11/10

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