内容説明
本書は、87歳にしてなお、学際学者の最先端にある著者が、「神の心とは何か?」という究極の命題に挑んだ、驚嘆の書下ろしである。デカルト以来、西洋の近代科学では、「見えない理解不能な心の世界」については研究しないことになっており、その面の考察は、もっぱら宗教の独壇場となってきた。しかし、西洋科学が「非科学的」としてきた心の世界が、あらたな科学ともいうべき「量子論的唯我論」の登場により、現代では、科学的研究が不可欠なものとなっている。若き日より、「心の世界の科学」「見えない世界の発見」「宇宙の意思のありか」を探求しつづけてきた著者は、今回、科学の成果と、宗教の成果の融合を目指して深耕し、「神の心の正体は、人間の死生観にある」という結論を導き出す。 広い領域にわたる学問知識を総合して、その結論に至りゆく過程は、読者を感動させてやまないであろう。「心の時代」である今、読み逃せない論考である。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
たかぴ
19
量子論でいう波と粒子の関係性が心と物質の世界と同じであること。ありがとうございました。2022/01/25
あっきー
15
✴3 人間の見ているこの世の存在の状態はそれとは別の場所のあの世での存在との重ね合わせの状態(状態の共存性)になっていて、私たち人間の心がそれを見た瞬間にその共存状態のどちらか一つに決まる(波動の収縮)、この世は私たち人間の心とは無関係に存在しているのではなく私たち人間の心が電子の心を通じてこの世を創出している2020/01/16
しびぞう
2
理系の学者に作文力を求めてはならないと頭ではわかっているが、これは果たして本なのだろうか。2016/03/17
KAN
1
「量子論」から解き明かす~に魅かれて読み始めた。論文的というか、論理的に展開していく文章なので、その単語・文章に込められた意味・論理を追っていくのにかなりの洞察力が必要だと思った。読むのに時間がかかったが、まだ表面的にしか本書の内容を理解できていないのだろう。 再読はもう来年になりそう。論理的でないものを文章化することはやはり難しいと感じる。2015/12/24