内容説明
朝鮮半島からの渡来人を抜きに日本の古代は語れない。全国に分布する彼らの高い文化水準を伝える遺跡に注目した著者は、20年余にわたる踏査の旅へ出発した。次々と掘り起こされる、忘れられあるいは隠された真実。そこから考察された両国・両民族の歴史的関係は我々を呪縛する〈帰化人〉史観の訂正を迫る。壮大な紀行の第一歩となった本巻は、関東編を収録する。(講談社学術文庫) ※この電子書籍の底本である、講談社学術文庫の原本は、1983年4月に講談社より講談社文庫として刊行されました。『日本の中の朝鮮文化 相模・武蔵・上野・房総ほか』は、講談社学術文庫を底本とし電子化した電子書籍のほかに、講談社文庫を底本とし電子化した電子書籍『日本の中の朝鮮文化(1)』も配信中です。内容は同一のものとなります。あらかじめご了承ください。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
イボンヌ
7
狛江市も登場します。2017/10/06
hosikita
1
渡来人の存在感の大きさを日本人に知らしめ、「帰化人」の語を廃らせるのに貢献した歴史的著作。この巻では関東を扱っているが、なるほどこんなものを読んでしまえば渡来人によって朝鮮半島より受けた恩恵に思いを馳せずにはいられなくなるわけだ、と思う。高句麗人・新羅人の開拓によって高麗郡・新羅郡が置かれた武蔵国が代表格だが、どこもかしこも渡来人の跡だらけなのだ。「から」「こま」「しら」などの音を頼りに日本の中の朝鮮文化を探す著者の紀行文を読んでいると、なんだか自分も旅をしてみたくなってくる。2020/01/22
讃壽鐵朗
0
全ては朝鮮文化の影響であるとしているのは推測にすぎないが、金達寿氏が歴史学の専門家でもないのだから致し方ないだろう。 むしろ、彼の文学者の面から、紀行文としてはかなり面白い読み物ではないか。宮脇俊三を思い出す。2013/11/28
awakening
0
大陸や朝鮮半島と行き来していたであろう古代の日本列島には多くの朝鮮半島の文化が渡来し今に至るまで根付いてきた。このことをすでに感じながらもはっきりと自覚していなかったのはやはり諸文献があまりにもさらっと「渡来人の影響がみられる」、とか言う表現で歴史を伝えてきたからなのか。作者が日本の中に故郷の面影を探す旅。関係がある土地が多すぎて行き先を選定するのが大変だと悲鳴を上げている。私が韓国に行ったら逆に朝鮮半島の中の日本文化(今や日本の文化に根付いたもの)の面影をたくさん見いだせるかもしれない。楽しみだ。2013/09/03
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