内容説明
解雇。それは張り紙一枚の出来事だった。ある日突然、僕らは年収200万円の生活からも見捨てられた。どうしよう。どこに行って、何をする?──歩く。それが、僕らの決断だ。クビを切られたカメラ会社がある山形から、東京へ。600キロ。4人で始まった行進は、ネットを通じて拡散し、メディアを賑わし、遂には政府が動き出す。僕らの青春を等身大(ありのまま)に描いた、傑作ロードノベル。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ユザキ部長
134
小難しい事は頭じゃなく足で考える。山形県内の工場作業員で突然の派遣切り。職なし金なし、彼女なし夢なし。不安感一杯の気持ち。それぞれの事情を秘めて東京に向かって歩く。歩くことで何か変わる事を期待したけど、その何かが劇的に変わるわけじゃない。それでも新たな道を歩こうと思えた。擦りきれたブーツを履いて、新しい旅にでる。言葉にならない願い、明日への歌にかえて。全然関係のない福山雅治さんの曲、そのものだと思った。2016/11/22
優希
98
青春ですね。会社を解雇されたことで歩くことを決意する。会社にも年収にも見捨てられた4人が一歩一歩進んでいく姿は、歩くことで自分を変えられるという気持ちの表れだと思いました。山形から東京へ。東京に着いたからといって何が待っているとは言えないけれど、ひたすらゴールに向かって歩くことに意味があるのでしょうね。4人の小さな動きがやがて大きな反響を呼ぶようになりますが、あくまで彼等は彼等であって、強い絆で結ばれているのだと感じました。等身大の行動を見ずにはいられません。一緒に旅をしているような気分になりました。2016/05/10
しょーくん@本棚再編中
66
★★★★★★★☆☆☆山形の工場で派遣切りに遭った4人の若者が東京まで歩いて行く旅行記であり、その旅行が世間をも動かそうとする話でした。一癖二癖ある4人ですが、応援したくなりますね。2015/07/01
りゅう☆
65
派遣先の山形県鶴岡の工場で突然解雇された陽介。これからやることなんてないが、寡黙な修吾が歩いて東京に帰ると言う。陽キャで美容師志望の中国残留孤児三世豊泉、優秀だけど短期で反抗的な伸也と600キロの道のりを4人で歩くことを決めた。夜はほぼ野宿、昼間はひたすら歩く、そんな日々を伸也が『明日のマーチ』としてブログにアップ。するとますます人気ブログとなり『明日のマーチ』は有名になった。ただ歩いてるだけなのに、いつの間にか世代を代表する政治的シンボルになって4人だけのマーチでなくなってくることが把握できない陽介。→2025/05/14
KAN
50
単純で分かりやすく、読みやすいです。4人の若者?が自分探しの旅に出かけ、社会に巻き込まれつつも一歩一歩進んでいきます。結論はでていない気がしますが、個々が達成感により人生を意味あるストーリーに変えていく、そんなところでしょうか。私には絶対に真似できない・・・。2016/04/23
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