内容説明
風森の一族は特殊な能力を隠し、ひっそりと暮らしてきた。その獲得を目論む組織が介入し、戦いが始まる。悪い偶然が重なった末にヤクザ、輝田組も絡み、情勢は緊迫してまったく予断を許さない。行動をともにすることになった謎の女、名美。彼女のとんでもない能力が明らかになり、予想もつかないフィナーレに導かれていく――。ミスの許されぬ心理戦、かけひき、銃撃戦。一気読みの大作に用意された壮大なラストは、まさに圧巻!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
キキハル
22
本当に帯の通り壮大なフィナーレまで一気読み!ドキドキしながら最後のSF展開へと登り詰めました。それにしても、想像し信じるだけで現実にしてしまう能力とは。一歩間違えば独裁者になりそうだけれど、狭い地球でそんな力は使いませんって。 突っ込みどころは多々あるものの、娯楽読み物として良い出来上がりだと思います。読んでいる間は何も考えずに面白く楽しみました。2015/09/09
siva
20
上巻始まったときには人探しのミステリーかと思いきやどんどんと話の方向が変わっていきまさに高橋克彦ワールド、SF伝奇小説でした。 とにかく多作だしいろんなジャンルの小説がありますが、お気に入りのドールズはさておき、伝奇小説系はたまらない(笑) 竜の柩あたりのイメージで。 いつか東北のミステリー巡りしたいなあ。2016/02/25
Dai(ダイ)
16
小学生くらいの時に夢中になって読んだ類いのマンガ的な面白さはあった。あまりのご都合主義をそのまま小説にした話しに苦笑いしつつも楽しめた。そして総門谷のように続編も出来かねないし、先を読んでもみたい。2020/08/09
きょちょ
13
高橋ファンだからこそ、はっきり、面白くなかったと言います・・・。 ヤクザを登場させて、ドタバタ活劇になってしまった。 今まで読んだ作品は、それなりに「文字の重み」を感じるのに・・・。 「くすくす」「吐息」、同じ言葉が多すぎませんか? 高橋らしくない! 本当に彼が書いた作品? ★2015/11/15
もえたく
12
スケールは大きい話でしたが、『竜の棺』『総門谷』に比べると何か物足りなさを感じました。でも、殆ど説明文もなく、会話文だけでここまで読ませるのは流石だと思いました。2016/03/07