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内容説明
源氏の貴種に生まれながら、わずか2歳で父を討たれ、母に抱えられて木曽の地に逃れてきた駒王丸。土地の実力者・中原兼遠の屋敷にかくまわれ、その子どもたちと兄弟同然に育った駒王丸だったが、自らの五体を流れる源氏の血を知り、平家全盛の世に何をなすべきかに目覚めていく。やがて義仲と名乗り、凛々しい青年武将となった彼のもとに、平家追討の令旨が下る。二十七歳の旗挙げである。その勇と武略で、横田河原の戦い、倶利伽羅峠の戦いを経て、わずか三年で平家を京から追い落とした義仲。だが上洛からわずか半年後、悲劇の運命が彼を待ち受けていた――。時代に風穴を開け、颯爽たる勇姿を歴史に刻んで散った稀代の英傑を活写する力作小説。樋口兼光、今井兼平、巴御前といった脇役たちの活躍も印象的な、魅力ある物語に仕上がっている。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
LUNE MER
10
埼玉県狭山市を通る国道16号を車で走る度に目につく小さな神社。源義高ゆかりとあり、誰だろうと調べてみればかの木曾義仲の嫡男ではないか。木曽でも都でもなく何故この地に?という疑問から始まり色々調べるうちに次第に木曾義仲の魅力の虜に。やはり歴史の敗者側からの視点で描かれたものに弱い。調べてみると車で行けるところに生誕地および所縁の神社も。これは参らないわけにはいかない。2021/04/28
BIN
1
京から平家を追い出した名将、源義仲の話。源義仲といえば猪武者とか義経のかませ犬というイメージしかなかったが、寡兵でもって平家の大軍を破ったりしている名将。本作品では戦に強い名将として描かれ、幼い頃ともに育った幼馴染と協力して平家打倒に立ち上がったりとまさに主人公のような存在。それにしても源頼朝や後白河法皇の狡猾ぶりは腹立たしい。最後も惨めな終わり方じゃなくてよかった。松尾芭蕉や芥川龍之介も好きだったようで、もっと評価が高くてもいいような気がしてきました。2012/07/13
ハキ
0
主人公をちょっときれいに描きすぎ。2014/03/15