内容説明
三陸の海辺に建つ神嶋(こうじま)神社では、百年に一度の大祭が行われようとしていた。供養した人形の“穢(けが)レ”を祓(はら)うのだ。今年、海に蟠(わだかま)る“穢レ”はかつてないほど危険な状態に達していた。一方、母に捨てられた人形《薫子》は、神嶋に向かっていた。まるで何かに呼び寄せられるように……。太古に造られた“復讐の機構”に挑む若き神職・聖天弓弦。奇想溢れる壮大な伝奇ホラー!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
くまちゃん
15
人形を供養する有名な神嶋神社。100年に一回という大祭の手伝いを引き受けた弓弦だったが。その祭りに引き寄せられる人形、そして人形供養の本当に意味が解る時。伝奇ホラー、面白かったです。2025/05/30
眠る山猫屋
8
三陸海岸のとある神社で行われる人形供養と、破綻した生活から逃れるようにして北に向かう漫画家アシスタントの女性と市松人形。二人の祓い屋。一点に結束する時、カタストロフィが訪れる・・・。なかなかダイナミックな伝奇小説でした。440ページもあっという間。ただ、ちょっとクセがない。良くも悪くも。だから、主人公があまり目立たないかな。2016/04/18
gu
4
百年に一度の秘儀を控えた三陸の田舎町で、そこに引き寄せられた人々が対峙する巨大な怪異。古代日本の呪術闘争と生き人形の怪談が結びつく伝奇風味のホラー小説。群像を丁寧に描きながら少しずつ物語の輪郭が明確になってくる前半から、後半はがらりと変わってアクションに次ぐアクションが繰り広げられる。エンタメとしてちょうどよく、小説が一本の線としてうまくコントロールされている印象がある。2021/01/12
ちよ
4
伝奇要素は十分あったので満足。登場人物が多く、場面転換も多いので主人公の影はちょっと薄いかも。扱うパーツは古典的だけどそれゆえに現代ではあんまり見かけないものが多い為か(最たるものが市松人形)、ホラーというより壮大なファンタジー小説を読む感覚で楽しめた。2009/06/30
warimachi
2
エンターテイメントとして上質と思った。テンポがいいし、理屈抜きでおもしろい。
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