戦場の外交官 杉原千畝

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戦場の外交官 杉原千畝

  • 著者名:櫻田啓
  • 価格 ¥640(本体¥582)
  • PHP研究所(2015/09発売)
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  • ISBN:9784569764047

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内容説明

「人の命」を奪うのが当然の戦時下で、彼は命を懸けて「人の命」を守った――。本国外務省の方針に背き、ナチスに追われてリトアニアに逃れてきたユダヤ人のために、日本通過ビザを発給し、6000人もの命を救った杉原千畝。そして託されたその命のバトンを受け継いだ建川美次、根井三郎、小辻節三、松岡洋介ら4人のサムライたちの勇気ある行動……。本書は、ヨーロッパと西太平洋で勃発した「戦争」という非常の事態を織り交ぜながら、のちに「日本のシンドラー」と呼ばれる杉原とその家族が、戦時下のヨーロッパに赴任してからの軌跡と、外交官としての杉原千畝がとった行動にスポットをあて、小説にしたものである。また、日米開戦を避けるためにアメリカの地で命を削った齋藤博駐米大使、真珠湾攻撃を立案、最後は南太平洋に散った山本五十六連合艦隊司令長官ら、それぞれの立場で自らの信念を貫き通した男たちの生きざまをドラマチックに描く。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ひろし

17
説明不要。ナチスの民族虐殺からリトアニアに逃れてきたユダヤ人たちに対して、独断で約2000枚の『命のビザ』を発行し、のべ6000人の命を救った傑物である。小説形式でまとめられていてとても読みやすく、杉原さんの決断と、後に続いた四人の『命のリレー』の物語を感動しながら読んだ。このような方々がいたことを、名はなくとも命をかけて戦った方々と同じように、大切に覚えていたい。2015/08/16

小木ハム

12
昨夏、シンドラーのリストを観て年甲斐もなくぼろ泣きしたのですが『日本にもシンドラーがいる』と聞いてこれは読まねばなるまいという事で杉原千畝。他四人の英雄にも頁を割いているため内容は少々薄めだが、良書なのは変わらない。サムライとしての側陰の情と、早稲田教会で学んだ博愛の精神が6000人の命を救う。この事実は、ドイツと同盟を結んでいたと言えど、ナチスとは決定的に違う矜持として楔を打つ。杉原はこの自己犠牲的判断を、自らは一度も語らなかった。生き延びたユダヤ難民は言う。『スギハラさんが、助けてくれた』2019/09/22

ARIE

12
初読。2次戦時代に活躍した外交官・杉原千畝氏の偉業とその人となりについて。大阪地検特捜部証拠捏造事件で内部告発を行った塚部貴子検事もそうですが、「公務員」の素質として、組織や国としての公益的利益を重視しつつ、一方で人間として超えてはいけない一線を明確に信念としてもっており、それに揺るがずに行動できるというのがもっと重視されてもいいのではないかと思う。もちろん面接や国家試験の成績なんかでは到底測ることができないことですが…。「義を見てせざるは勇なきなり」って言葉は胸の隅に置いておこう。2018/10/06

Mikarin

8
さらっと読める。話題の映画原作だが、杉原氏のみならず協力者達のバトンあって初めてできたこと。外務省で開戦直前に失態を重ねて国益を害した外務官僚達が戦後日本で要職に返り咲いている姿には考えさせられる。2015/11/30

ringoringo

5
人間として当然のことをしたのかもしれないけれど、時として、その当然のことをすることが困難なことがあるが、信念を曲げずにやり遂げたところが素晴らしいと思った。杉原さんの奥様や家族も素敵でした。2016/05/10

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