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内容説明
少し変わった女子高生・衣良の理想は、“世間にうしろめたさを感じている男色家”。思春期の揺れる少女の心を描く、感性豊かな傑作短編集!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
コットン
71
「きょうはあしたの前日だから…」と言う言葉から始まる不安定な世界を描いていて、古さを感じさせない。さすが大島弓子は素晴らしい!2016/09/07
KI
38
世界がぐるぐる回っているのに、私はまっすぐ歩くことしかできない。2020/06/01
S.Mori
30
「バナナブレッドのプディング」のような作品を読むと「大島弓子万歳!」と叫びたくなります。それぐらい好きです。風変りな高校生三浦衣良が主人公。大好きな姉が結婚することになり、不安定な状態になってしまいます。見かねた友達のさえ子が、兄の峠と疑似結婚させるのですが……。思春期の少女の内面が繊細に美しく描かれています。エキセントリックな物語に見えますが、描かれていることは大人になることの難しさです。自分らしさを保ちながら、大人になるのは難しいです。作者は衣良を通して自分らしく生きる女性にエールを送っています。2020/08/03
ちぇけら
25
「きょうはあしたの前日だから、だからこわくてしかたないんですわ」息がしろいのはわたしが少女だから。りんとした雪が降ってきて、あなたがマフラーを巻いてくれる。雪。ふれるととても冷たくて、ほろりととけて涙みたいにわたしを濡らす。さあミルクを飲んで。ことばがすっとしみてゆく、夜半の甘い匂いのするお布団で。わたしは少女、でもやがて、良心などまるでない鬼になって、たくさんのひとを失望させてしまうの。それなのに、あなただけよ。眼からキラキラと星がながれだす。「ほくはきみがだい好きだ 薔薇のしげみのところからずっとね」2020/11/23
mm
25
大島弓子先生を読む時に、ストーリー展開は二の次かな。人物造形もテキトーでもよろしいんだけど、所々ハッとする言葉選びはなくてはならないものです。そして、なんといっても、なくてはならないものは、視覚に入ってくるだけで、泣きたくなるくらい切なさスイッチを押してくる絵の構図です。大体その絵には植物要素が織り込まれてるみたい。巻末の作者後書き的なものを読むと、タイトルが決まっても、巻頭のカラーページを描いても、まだ、ストーリーは決まってないらしい。描いてるうちにペンの先から、魔法が生まれてくるんだろう。。。2020/07/02