内容説明
共産党に取り込まれた宇都宮候補はボロ負けする。脱原発派一本化のために降りろ──デマとネガティブキャンペーンの中で戦った、知られざる都知事選の舞台裏。サラ金相手に高金利を引き下げた闘いも紹介し、社会悪に市民運動で対抗して勝つ方法を探る。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
壱萬参仟縁
30
市民運動で悪と闘う(20頁~)。士業では昔から儲けにはならなくても、弱者の人権を守る活動には手弁当で駆けつけるという良き伝統があった(27頁)。坊主みたいに、金づるでないことを祈りたい。脱原発、反貧困、教育行政の転換、憲法擁護を掲げての選挙戦(30頁)。正論だと思う。史上初めての市民選挙(48頁~)。96万票以上の重み(49頁)は他の選挙区でも市民が投票する意義を持っていると思われる。棄権は危険だ。勝てる候補と勝たせたい候補(54頁)。2015/07/13
すみけん
12
市民運動によって、日本の諸悪の根源を断ち切っていく。とはいえなかなかドラマのようにはすんなりいかないのが現実だと思うが、それでも粘り強く反貧困運動や弁護士救済の活動を続けておられる骨太の弁護士。中坊さんの後を受けて、今後も精力的に活動を継続してほしい。自分もできることは協力したい気持ちになりました。こういう人を都知事に選ぶべきではなかったかと思わされた一冊。2014/09/06
きょん
11
都知事選、クレサラ問題、反貧困活動、司法制度改革の見直しなと、これまでの様々な運動の軌跡がわかる。困難を乗り越え、法改正、グレーゾーン金利撤廃という成果を手にしたクレサラ運動。法治国家における市民運動は立法につなげることが肝要だという見解はそのとおりだと感じた。ただ反対を唱えるだけでは成果は出せない。自分も批判や愚痴だけではなく何かやらなければ、という気持ちにさせられた。2014/08/27
てくてく
6
強面ではなく、むしろ気が弱そうな印象を与える外観とは異なり、悪徳金融や貧困撲滅のために、強面の方々と戦い続けてきた宇都宮弁護士による、自伝のようなもの。日弁連会長選挙や都知事選(特に二期目)の裏話などがあって興味深く読んだ。前者については巨額の金が動くということは聞き及んでいたが、選挙に際して本を出してそれを配る云々という箇所が面白かった。また、単に反対を叫ぶのではなく、対案(この場合は法律案)を示すことが必要であり、そのために弁護士が役に立つことがあるという主張も納得した。2014/09/23
どら猫さとっち
5
都知事選の驚くべき舞台裏、高金利引き下げに奔走したクレサラ運動、年越し派遣村から反貧困運動へ、貧困化する弁護士を救うべく日弁連会長に…。闘い続けてきた弁護士・宇都宮健児の記録がこの一冊に!知られざる彼の素顔と心意気が垣間見える、不撓不屈の熱い一冊。是非この方に、都知事になってほしい。この方ほど本当の意味で正義感が強く、いろんな人たちに優しく接する人物は、他にいない。2014/08/31