河出文庫<br> 火口のふたり

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河出文庫
火口のふたり

  • 著者名:白石一文【著】
  • 価格 ¥649(本体¥590)
  • 河出書房新社(2015/08発売)
  • 夏休みの締めくくり!Kinoppy 電子書籍・電子洋書 全点ポイント30倍キャンペーン(~8/24)
  • ポイント 150pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784309413754

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内容説明

私、賢ちゃんの身体をしょっちゅう思い出してたよ――挙式を控えながら、どうしても忘れられない従兄賢治と一夜を過ごした直子。出口のない男女の、行きつく先は?不確実な世界の極限の愛を描く恋愛小説。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

りゅう☆

109
いとこの直子の結婚式で帰省した賢治は、結婚直前の5日間、若い頃の男女関係が復活。とにかくセックスして食事しての日々。富士山の噴火、大地震と原発事故の影響について賢治が感じる一面があるも、結婚控えて賢治を誘う直子に共感できず、ヤケクソと言い切る賢治には二人の行為を見てたらそうなんだろうなと思うものの、賢治の離婚理由や、今の直子との関係は単なる弱い者の逃げとしか思えない。この後降りかかる現実を見据え、今それしかないと思いお互いの欲情が埋まるなら全然構わないけどね。料理は美味しそうだったし、読みやすかったです。2017/05/14

いたろう

67
性と生、過去と現在。先に映画を観てから読んだ原作本。映画の舞台は秋田だったが、原作では福岡。何故、秋田に変えたのかと思ったら、監督が西馬音内盆踊りの場面を入れたかったからとか。確かに、殆ど2人劇とも言える映画の中で、亡者踊りとも言われる西馬音内盆踊りのシーンは、とても印象的だった。この演出は映画ならでは。ところで、映画の中で、久しぶりに再会した直子(瀧内公美)に、何故、坊主頭なのと突っ込まれていた賢治(柄本佑)だが、「アルキメデスの大戦」を撮っていた時期に近かったからだったとは。そりゃ、しょうがない(笑)2019/09/12

Vakira

52
白石一文さん 初読み。最近好きになった作家の窪美澄さんが解説を書いているので収穫OK。窪さん的小説の存在意義考察が読めて嬉しい。つくづく読書の意義を考えさせられる。自分の意思のコントロールが効かない自分の蟲を知る体験。結婚直前の女性が昔付き合っていた彼氏と出会い、結婚式までやりまくる様な話。これではどちらに転んでも破局が待っている様な予感。確かに読むとやりまくりの描写多数。エロ好きだけどそこまでやるか。ちょっと引いてしまった自分(蟲)の存在を発見する。火口とは休火山なのか?いずれは大噴火が待っている?2019/10/15

nanako

37
久しぶりに白石一文を読みました。小説のスタイルは相変わらずで、あまり変わらないのですが、何かが変わったような・・・。何なんだろう?震災の影響?それはあまりに短絡的な発想ですかね?2015/06/20

エドワード

29
奇妙な小説である。東京で事業に失敗した賢治は、従妹の直子の結婚式のために九州の田舎町に帰省する。賢治と直子は従兄妹だが肉体関係を持っていた。久しぶりの愛欲三昧の二人。2014年、東日本大震災の記憶が生々しい東日本と全く無関心な西日本。賢治は余りの違いに驚く。放射能や余震の影響を憂う彼は実にインテリだ。インテリと性欲の落差がどこか面白い。突然結婚式が延期になり、逢引きが露顕した、と慌てる二人。だが理由は直子の相手、北野自衛官の謎の出張だった。「来週、富士山が噴火するそうよ」―もういい、今を生きよう、二人で。2024/06/07

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