内容説明
初めて「源氏物語」に出会ったのは13歳のとき。千年の命を今に伝える〈王朝ロマン〉の面白さに取り憑かれて半世紀以上。源氏物語完訳をライフワークとし、文学と人生を戦いぬいてきた著者が、光源氏と彼をとりまく女たちの多彩な愛のかたち、恋のさまざまを縦横無尽に語る。読み込むほどに奥深く、新たな発見に満ちた魅力の物語世界へようこそ。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
金吾
26
寂聴さんの源氏物語愛を感じる一冊です。源氏の愛の偏歴を寂聴さんの軽快な解釈で彩っています。六条御息所の存在感を感じます。2025/03/12
野の花
11
紫上の評価が低いことは私も感じました。でも、源氏物語を知るのにとても良い本だと思います。あらすじと解説がわかりやすいです。2019/06/09
はる
10
光源氏というイメージに翻弄され、愛憎の中に生きた女たちこそ、紫式部の描きたかった光源氏だったと言い切る瀬戸内寂聴さんの光源氏。文学の味わい方を教えられた。2024/11/30
トモタン
4
瀬戸内寂聴の源氏物語1~10巻とウィエリーの源氏物語1~4巻、漫画あさきゆめみし1~13巻と併読したときに読んだ本。概要がつかめてよかった2021/01/08
ただのわたし
4
すごく面白かった!とにかくわくわくする。源氏を取り巻く女の人たちを色鮮やかに分析し、その心に寄り添いながら、作者・紫式部の小説家としての妙や意地悪な視点なども、解説してくれるからよけいに面白い。後ろ盾や身分、女という性のために、いつも諦めなければならなかった彼女たちの、色々な想いや、それぞれの魅力、時々、源氏にガツンとやりこめてやるシーンなど、この本を読んでますます源氏物語が好きになった!2019/08/09