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内容説明
もしも、目の前に「戦争」と「平和」と書かれた2つのカードが並べられたとして、「どちらを選びますか?」と問われたら、きっと多くの人が「平和」のカードを選ぶのではないだろうか。にもかかわらず、世の中から「戦争」がなくなったことはない――戦争を起こし、拡大する(1)「権力者の法則」(2)「メディアの構造」(3)「大衆の心理」の「三位一体モデル」の分析を基に、平和を維持するための新たな方法論を模索する。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
リキヨシオ
40
平和とは戦争がなくて世が安穏である事。恐怖や死など強烈な印象の「戦争」に比べると曖昧になる「平和」。多くの人が平和を望んでいるのに世界で戦争がなくなったことはない。戦争をしたい権力者と図らずも戦争を宣伝するメディアにいつの間にか戦争を受け入れ拡大させる大衆心理。戦争の裏には必ず政治的な意図とプロパガンダが存在する。「戦争は絶対だめ」という教育だけではなく「どうして戦争が起きるのか・どうやって戦争を繰り返さないようにするのか」という教育も必要。育った国の歴史によって個人の平和へのイメージは異なるので難しい。2015/09/19
壱萬参仟縁
36
ガルトゥングは、Positive peace。安倍晋三は、Proactive Contributor to Peace(23頁)。プロパガンダ:特定の思想や考え方へ誘導する意図を持った宣伝行為(48頁)。噂の公式:R(噂)=I(重要性)×A(あいまいさ)で、オールポートが提唱(161頁)。日本ではあり得ない、ドイツ・ポーランド間の教科書対話の成功。独仏共通教科書策定に結実したという(192頁)。2015/12/06
ふろんた2.0
22
戦争のきっかけは権力者によるものかもしれないが、メディアの報道、大衆の心理によって戦況も変わる。平和を維持するためには正解のない問いに答えを出さなくてはならない。2015/09/14
Nobuko Hashimoto
21
大変興味深かった。著者はメディアやコミュニケーションのプロ。戦争や平和に関する情報の伝わりかた、受け止めかた、伝え方について知り、考えるのに良い一冊。事例と理論の割合もよく、読みやすい。平和教育のあり方を考えるのにも参考になる。先日読んだティモシー・スナイダー『暴政』と併せておすすめしたい。2018/12/12
活字スキー
15
タイトルに対する答えは序章でほとんど示される。戦争は(それが正しいかどうかはともかく)イメージし易いが、平和は具体的なイメージを共有するのが難しいから。本書はありがちな「戦争ダメ、平和がイチバン!」的な無味乾燥なお花畑トークではなく、大衆心理とメディアリテラシーについての良書だと感じた。すぐに正しい答えが出せるような問いはそもそも大した問題ではない。複数の正しさの中から、何が「より正しい」のかをギリギリまで問い続ける事こそが思考でありコミュニケーションなのだと思う。2016/07/29
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