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内容説明
『ワンピース』『進撃の巨人』『奇生獣』『スターウォーズ』『半沢直樹』、そして宮崎アニメ。現実と異なる「世界」を「人間」より優先して描く大作エンタメはなぜ成立する?なぜ<面白さ>は伝わるのかを徹底解析!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
かっぱ
33
面白さ、つまり、エンタメとは何か。「スター・ウォーズ」がなぜあれ程までに人気があるのか、文化人類学者であり漫画家でもある著者による分析がおもしろい。ほかにも「宮崎駿作品」、「精霊の守り人」、「ワンピース」、「進撃の巨人」、「エヴァンゲリオン」などの作品がヒットした秘密を解き明かす。Jホラーの「呪怨」に出てくる「俊雄」の怖さを「ゴキブリ」に例えたところは妙に納得。あれは、日常の隙間(はざま、境界)に前触れも無く突然に現れる怖さなのだ。2015/06/29
ミライ
26
現代エンターテインメントの「面白さ」について徹底解析した本書。『ワンピース』『進撃の巨人』『奇生獣』『スターウォーズ』『半沢直樹』など、現在のメジャーな漫画・映画・ドラマなどの作品が題材にされているので、非常に読みやすく、わかりやすく面白さについて学べる。出てくる作品はかなり緻密に細部まで分析されているので、読み応えもあり。2018/08/28
壱萬弐仟縁
24
文化人類学は世界観を問題とする学問(28頁)。世界に対する人間の反応(29頁)。人間は錯覚や妄想で世界を体験する(72頁~)。異世界としての日本の田舎を創造することで宮崎駿監督は国民的作家たりえた(101頁)。家庭教師宅の生徒は勉強よりも「ワンピース」というのがいたのを思い出した。この世界は幾何学的な単純さで構築された空間構造を持っているという(151頁)。内容は知らないが、子どもは興味を持つのであろう。ワンピースが開放的なら、「進撃の巨人」は閉鎖的(160頁)。2015/08/17
緋莢
14
エンタメ、その中でもメガヒットを飛ばすものとして「世界観エンタメ」がある。「世界」を「人間(キャラクター)」より優先させる「世界観エンタメ」は何故ヒットするのか?「スター・ウォーズ」、「ワンピース」、「進撃の巨人」、「寄生獣」、「エヴァンゲリオン」などを例にしながら、徹底的に解析する。2015/11/14
オ・パッキャ・マラ夫
10
エンタメってこんなにも広く深い世界なんですね。濃い内容でした!数々のエンタメに対して面白いとは感じても、どうして面白いのかをこんなに追究したものを見たことがなかったので新鮮でした。エンタメについての哲学的な一冊です。2015/06/23