角川文庫<br> 召集令状

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角川文庫
召集令状

  • 著者名:小松左京【著者】
  • 価格 ¥616(本体¥560)
  • KADOKAWA(2015/08発売)
  • ポイント 5pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784041308646

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内容説明

同じ課の新入社員武井に、ある日、召集令状が届いた。「たちの悪いいたずらだ」と気にも止めずにいたのだが、次々と男子社員に令状が届きだした。そして、彼らはそろって無断欠勤をはじめて……!?(「召集令状」)。旧制中学の札つきが集まった同窓会は、いやがうえにも盛り上がり、男はひとり立ち上り軍歌を歌い出した。ところが誰もその歌を覚えていない。それどころか、かの大戦すら知らないというのだ……!?(「戦争はなかった」)。戦争体験者の著者が、大胆な発想と独自の視点で、コミカルにシニカルに綴る、今だからこそ読みたい中・短編8作。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

KDS

5
「戦争」をテーマにした短編集。現在は絶版になっているレア本。ブックオフで見つけて購入。こうして集められた短編を通しで読んでみると、どの作品にも我々が存在している世界とは異なる、所謂「パラレルワールド」が出現していることから、それぞれ単独作品であるはずのものがどこか連作になっているようにも感じられる。巻頭の「戦争はなかった」は「世にも奇妙な物語」でドラマ化されている。巻末の表題作「召集令状」は先日読了した短編集「霧が晴れる時」にも収録されていた。「夢からの脱走」も「牛の首」に収められていたものなので再読。2022/11/12

鷺@みんさー

5
作風が幅広い作家、小松左京の、戦争に関する作品を集めたアンソロジー。SFでもあり、ホラーでもあり……表題作の「召集令状」もだが、「戦争はなかった」も読みごたえあり。小松左京を読みたいけど、長編のSFはちょっと……と思っている人にオススメしたい。

selva

2
徹頭徹尾戦争の話なので読んでてかなりきつい。次から次へとひたすら戦争の真っ只中。そういう時にやはりこのSFという形態は優れているのかもしれない。あるいは小説そのものが。2020/10/11

カモメの本棚'10

2
戦争体験者である小松左京氏が、戦争をテーマに書いた短編集。あとがきにて『ここに収録された作品群は、私にとって非常に「つらい想い出」の作品ばかりなのである。』と述べている。 どの作品も、戦争の恐ろしさはもちろんのこと、国民が否応なしに戦争による巻き込まれていく理不尽さや怒り、そしてまた、戦争が「なかったこと」にされる恐怖をSFテイストで書いている。 今の情勢の中、再度こういう戦争体験者による戦争に関する作品を読むことの意味を考えながら読み終えた。2017/10/25

こぼこぼ

2
太平洋戦争終戦50周年で編まれた戦争をテーマにした作品集。日常にポンと戦争が外挿された「春の軍隊」「召集令状」逆に「あの戦争」が消えてしまう「戦争はなかった」その他の作品もハードで読応え有り。これも作者の戦争体験が深く反映されているせいか。未読だった「二〇一五年八月一五日」が凄まじい迫力で戦慄した。大好きな「地には平和を」は東宝で映像化して欲しい作品。この本が出版された1995年はあとがきの通り地下鉄サリン事件や阪神・淡路大震災が有った年。迫力のあとがきは談話書起こし。以降の小松を考えると色々と感慨深い。2015/05/29

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