内容説明
裕福な地主の娘でありながら職業婦人に憧れ、看護婦になったアデライド。有能だが不器用な性格で友だちがいないため、イギリス滞在中のエスニア公国の公子・クリスティアンが極秘入院する特別室の担当をまかされる。安静にしていなければいけないのに、夜会へ出席したがるクリスティアンにアデライドは反発を覚える。しかし、彼が夜会にこだわる本当の理由を知り……?
目次
第一章
第二章
第三章
第四章
あとがき
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
夜の女王
6
☆☆ ヴィクトリア時代の看護婦と外国の公子の恋物語。のはずなんだが、タイトルから連想するような甘さは全くない。当時の時代背景や考え方の説明が多く、物語がなかなか進まない。というか、取り立てて面白いエピソードもなく話し進んでいくので退屈だった。結局は、当時の女性が仕事を持つことへのプレッシャーや、身分違いの恋に対するアディの葛藤に終始した話。コバルトのレーベルとしては甘さが足りないし、歴史物としては時代色が足りないし、女性を描くには全く物足りない・・・前のシリーズが結構面白かっただけに、中途半端な出来が残念2013/05/18
葉月たまの
6
凄いきっちりした小説だった! 面白い><。ヒロインがしっかりしてるよね、わたし好みではないけど、共感は凄くできる感じ! 逆にクリスティアンさんの方はわたしの好み全快の男の子だった! あとはグレイスさんが思ったよりいい子だったのは嬉しい! こういうの好き! エディスさんの気持ち、わかるかなあ。今まで積み重ねてきたこと、何もかももう放り出したくなることあるよね><。何であれ、続きがまた読みたい、と思う本!2013/03/07
なつき
5
裕福な地主の娘アデライドは保守的な母への反発と進歩的な記者である叔母への憧れから看護婦になることを選んだ。教育を受けた中・上流の娘たちからなる正看護婦と初等教育しか受けていない准看護婦の諍い、看護婦に憧れと誇りを持つ同僚と職業婦人になることが目的だったアデライドの齟齬。19世紀英国の働く女性たちの姿が面白い。ただ、恋愛としては一国の王子とそんな簡単に・・・という気もするし、社会背景は綿密なのに恋愛シーンは妙に浮いてる感じが否めない。エピローグも何も無いけど、1巻完結じゃなくて続くんでしょうか?2013/02/08
雨蛙
5
毒舌的な言動が目立つところは本人も気にしているのに、反省の気持ちよりも理性的な部分が勝っているから、最後まで共感しにくかったです。有能な職業婦人というヒロインは割とめずらしいですが、公子も責任感強いくせに、階級の差に楽観的すぎないかな、と思ってます。というか、せっかくの身分差設定なのだからもう少し悩んでも。とも。当時の病院事情は面白かったと思います。2013/02/05
さぁちぃ(積読本消化中…)
4
小田さんの作品だから糖度少なめ、主人公が看護婦だから医療小説みたいな感じになってるけど面白かったです。心理描写もちゃんと描かれてるし、歴史やオペラのうんちくなど作者らしいなと、英国が舞台なのに珈琲なのもあとがきで分かるし。ただ続きが気になります、そこで終わりって(笑)2014/03/17
-
- 電子書籍
- 暴君旦那が変わりました【タテヨミ】第4…
-
- 電子書籍
- ガブリエラ戦記I 白兎騎士団の窮地 フ…