内容説明
花に囲まれた家の花が、突如すべて消えたことが、芸術家夫婦蒸発の意外な真相への道しるべとなる表題作ほか、明治、昭和を舞台にした「華」にまつわる女たちの情念と策略(トリック)を描く4つの物語。雅で妖しい本格情念ミステリ。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
九月猫
45
三沢さん3冊目(いつの間にか書かれていたラノベ?は未読)。一作目のような独特な漢字使いが、明治~の時代と退廃的な雰囲気や情念を感じるお話に合っていて、今までで一番いいと思う。ただ、舞台を外から眺めるような作り物めいた感も。4話の短編に共通するのは、華、女、情念。水気と暗さ。愛情の持って行き場を終わらせてしまう1・2話目より、意志を持ちながらも流されるように漂っていきそうな3・4話目が好き。2015/09/13
そうたそ
39
★★☆☆☆ 「連城三紀彦氏に捧ぐ」と冒頭にあり、いきなりハードルブチ上げであるのだが、思ったより悪くなかった。ただ佳作というに値するかといえばそういうわけでもなく、やはり模倣の域を出ていないし、連城三紀彦の後継者との呼び声高い米澤穂信には及ばないな、というのが正直なところ。何が決定的に違うのかといえば、この作品に関してはやはり模倣の域を出ていないということ。大仰にも思える文章を見る限り、自分のものにできていないなあ、と。ただこういう古風なミステリは好みなので、著者には挫けず頑張ってほしい。2016/08/11
ゆう
23
図書館本。華にまつわる4つの短編集。華に本心を隠す女性たち。あとからジワリジワリとやられる。連城三紀彦氏に捧ぐ、ということだから、多分オマージュしてるんだろうなと思ったけれど、残念ながら連城さん作品は知ってるけど読んだことがないのでなるほど…となれなかったのですが。2015/10/01
みーこ
20
三沢さん初読みでジャケ借りです。華にまつわる4つの短編集。3、4つ目の話が好みでした。連城三紀彦氏に捧ぐとの事ですが、未読なので連城さんの作品を読んでみたくなりました。2015/11/04
あっちゃん
20
連城三紀彦氏に捧ぐ!という事で、そういう雰囲気の作品!悪くは無いけど、私的には今までのような、もう少し砕けた感じの本格を意識してハズした的なのが好き(笑)2015/10/05
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