角川文庫<br> 世界が土曜の夜の夢なら ヤンキーと精神分析

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角川文庫
世界が土曜の夜の夢なら ヤンキーと精神分析

  • 著者名:斎藤環【著者】
  • 価格 ¥748(本体¥680)
  • KADOKAWA(2015/07発売)
  • ポイント 6pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784041031643

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内容説明

「アゲ」と「気合」の行動主義=反知性主義、家族主義で母性的。これまで論じられなかった日本の「ヤンキー」性と、急速に拡大するバッドセンス。日本文化の深層に、気鋭の精神科医/評論家が肉薄する!

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

海猫

113
序盤がほとんどヤンキー文化の紹介羅列に近く、興味なかったり嫌悪するものが多いわで、一時はこの本を買ったことすら後悔した。しかし中盤から論旨が展開しだして面白く読める。精神科医ならではの分析もあっていろいろ考えさせられた。んで結局、思ったのは大方の日本人の心にヤンキーはいるんだろうけど私の中にはいないんだってこと。特に反知性主義は、どうあっても耐えられない世界にしか見えない。だからヤンキー文化に冷淡であったり嫌悪を持ってしまうのか。まあ、外敵とみなされたら容赦ないのがヤンキーなのでほどほどに距離とります。2015/08/17

マエダ

70
「ヤンキー文化」=「女性原理のもとで追求される男性性」と「おたく文化」=「男性原理のもとで追求される女性性」この二つのアイディアは興味深い。ヤンキーではないがヤンキー性を武器に活躍する俳優の例は面白い。2019/02/04

harass

58
この本を踏まえての対談集『ヤンキー化する日本』の序章が非常に面白く、また序章は説明不足のところがあり圧縮前の本論であるこの本を手に取る。著者は日本文化社会のある種の美意識の集まりをまとめたものに『ヤンキー』とタグを付ける。実際のヤンキーのことではなく、ヤンキー的なもの論じていく。それは日本大衆の根底だ。芸能人や文化や漫画などなど。個人的に無縁と思っていたが、読んでいくうちに自分も感覚?共通意識に同じ部分があることに気がつき慄然とする。日本文化論の傑作。読み物として非常に楽しめた。ぜひおすすめ。2016/07/17

ヒロミ

53
タイトルが素敵。秀逸なヤンキー論。ヤンキーそのものではなく日本人の中に潜む、いわば「ヤンキー魂(ソウル)」について相田みつを、ジャニーズ、漫画、金八先生、母性、古事記(!)と様々な視点から考察。結論を先送りする文章には少しイライラさせられたが、なるほどたしかに日本的なるものとヤンキーテイストは馴染みがいいんだよなあと妙に納得させられた。著者考案の「本宮ひろ志テスト」(本宮ひろ志のキャラの横に本宮ひろ志絵でその人物を描きこんだと想定して違和感がなければヤンキー認定)には笑った。面白い本でした。2016/06/09

ヨーイチ

39
「ヤンキー」って言葉を結構目にする。所謂「不良」文化って大人になると関係無くなる物だと思うが、どうやらそんなに単純なものでも無いらしい。興味を持ったきっかけは「ヨサコイソーラン祭り」。あの踊りと扮装が揃いも揃って「不良っぽい」ってのはどうしてなのだろう。オマケにそれが似合っていて格好良い、というか日本産の若い衆に似合っている、というべきか。出演している子達が皆「その手の趣味」を持っているわけでは無いだろうし、自然発生的に生まれている筈の物がある種のスタイルを持っているってのが面白い。続く2016/04/19

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