内容説明
加藤清正と小西行長 相容れない同士の死闘。
秀吉の臣下、武人・加藤清正と商人・小西行長好対照をなす武将だった。
清正が尾張中村の鍛冶屋の息子、あくまで「土の人」である一方、行長は海外貿易で隆盛を極めた、堺の貿易商・小西隆佐の息子で「水の人」である。
徒手空拳、自分しか頼れなかった清正に対し、堺の会合衆の富と政治手腕を後ろ盾にもつ行長・・・両者は出発から違っていた。
そんな二人を秀吉は見事な近習操縦術で競わせる。しかし、武人と商人とは根底では手を握れない。
やがて2人のライバルは、死闘を演じる宿敵となっていった……。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
kumako
5
加藤清正と小西行長の関係だけでなく、行長と秀吉、秀吉と徳川の宿敵関係も今後どのように勝敗が決まるのか気になります。高山右近と小西行長の運命の選択は今のサラリーマンのジレンマみたい、理想と現実のどちらを取るか…。清正と行長が協力すれば最強の軍を作れそうなのに、秀吉の"競わせて力を出させる"にはこの二人は畑違いなのでは?2019/04/20
もだんたいむす
5
主軸はキリスト教徒の小西行長。やっぱりこの作者は、キリスト教徒が好きなんだろうなー。★★★★☆2015/10/07
もかすけ
1
男は敷居を跨げば七人の敵あり その中でも宿敵と呼ばれるのはそうそういないだろう。 現在では韓国が日本の宿敵だそうだ。。。2023/11/15
といちゃん
1
・星3(感想は下)2019/08/23
sichi
0
小西行長と加藤清正。堺の商人の次男から大名へ。豊臣秀吉、高山右近、石田三成、ガラシャとの関係。切支丹になる背景、朝鮮出兵から裏切り、そして関ヶ原へ。こんな小説が書けるのは遠藤周作だけだろう。2016/09/07