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内容説明
「いま」「ここで」、〈それでよい〉と語る勇気。近代的思考の基礎を作ったドイツ観念論の四人の代表的哲学者。彼らの思想の核心には、歴史の「これから」におのれの身一つで踏み出す勇気と決断があった。先達の思想を受け継ぎ、かつ乗り越えて行くダイナミックな思想の歩みを、これまでになく平易かつ明快に解説する。(講談社選書メチエ)
目次
序章 ドイツ観念論とは?
第一章 カント『純粋理性批判』の「歴史哲学」
第二章 フィヒテの『知識学』──フランス革命の哲学
第三章 シェリング──自然史と共感の哲学者
第四章 ヘーゲル『精神現象学』──真理は「ことば」と「他者」のうちに住む
あとがき
引用文献
参考文献
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
孔雀の本棚
6
Encounter カント理解のため、タイトルに惹かれて。 Scopes 「フランス革命において歴史は完結する。」彼らの生きた時代は完結の前後であり、歴史の変曲点に立っていることを自覚していた。歴史の終結を引き受けることは、未来の解放を意味する。彼らが追求した自由というのは、一人の人間における自由であったと同時に人類全体における自由でもあった。聞き手の内にある真理(いま、ここ)と道徳による自我の対立の脱却(それでよい)。 Unclear Next ヘーゲル Comments2021/10/31
またの名
6
歴史がドイツ観念論のキモだ!という当たり前と言えば当たり前な前提から通史的に考察。選書一冊で四人を斬る難しさは想像するに難くないけれど、『純理』をハイデガー的・現象学的な言葉づかいでまとめてみたり、『精神現象学』を他者を導入した哲学として位置づけたりと、新鮮な見方で観念論の物語を紡ぎ直している(フランス革命との連関はバイアスではなく常識的理解)。よくある思想史での説明が教科書的な口調に終始しているのに比べれば、全体の流れを一貫性ある物語に構成する介入的なやり方はわかりやすい。身近な例の多用もgood。2013/07/14
朝ですよね
5
外界に実在とか本質があると考えるのは歴史的には幼い時代。認識が先に立つ事を理解し、自分と他人を行き来する弁証法的な真理の追求が可能になった人類は歴史の終わりにいると考える。ドイツ観念論の根底にはこのような終末論がある。この考えは人類がフランス革命を成し得た事から多分に影響を受けている。2024/09/09
りっとう ゆき
5
フランス革命って背景もあって自由とか新しい時代とかについてすごく前向きな感じがした。しかし観念論と一口に言っても論点は様々で、個人から一気に国家ってなったりと流れで理解するのが難しかったな。シェリングはなにげに存在論を覆そうとしててハイデガーとかに繋がっている気がして一番興味を持った。2022/05/21
hakootoko
5
ヘーゲル以外2020/02/25
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