内容説明
ヒトはなぜ、宇宙の果てや時間の始まりをイメージできないのか? なぜ涙を流すのか。なぜ火に魅せられるのか。なぜ町中に鳥居を作るのか――。脳は、狩猟時代から進化していない。あの頃の生存と繁殖に必要な能力のままである。だから脳には人間特有のクセが残っているのだ。動物行動学からヒトを見たユニークな論考。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
booklight
41
網羅的ではないし、エビデンスも少ないが、説明がしっくりくる。「対物理」「対生物」「対人」モジュールが脳にあり、自動反応を引き起こす。それは狩猟採集生活時代に培われたモジュール。だから、文字だけよりマンガで擬人化した方が「対人」モジュールが働き、インパクトが大きくなる。意識はなぜ存在するか。数学はなぜ現実を説明できるか。意識は脳の作用で、脳が理解できるようにしか理解できない。だから問いが間違えている。オーロラをオオカミが理解できないように理解できない問なのだ。数学も、現実も、脳が理解をするのだから似て当然。2021/01/17
れんこ
21
「ひでえことは必ず起こるもの」だけれど、ヒトはそれを乗り越えて前に進む動物。。。。脳の本能的システムに感謝です。2015/11/04
anco
14
ヒトの脳が持つクセについて動物行動学から考察していました。マンガが分かりやすいのは、対人専用モジュールを利用出来るため。涙は視覚的に相手の攻撃性を低下させる。遺伝子は人を操るパラサイト。ヒトの脳には外界の事物、事象について因果関係を求める性質がある。神社の存在、説明できない現象を大きな力を持つ存在の所為にする心理が維持されている。2015/11/03
トムトム
9
原因があるから結果になると思いたがるのも、脳のクセよね。たまたまとか運とか偶然とかを受け入れると、すこしらくになる。気にしない気にしない。そんな気になる本。2019/08/29
Sakie
9
あとがきにあるとおり、題材は著者の関心を軸に集められている。なので、読み物としては専門性が強く、主題がばらばらに感じる。著者によれば、著者の考えるヒト像が具体化された書。人間は世界をどこまで理解し、科学的に解明できるか。狩猟採集の世界に適応した脳では、ヒトの生存・繁殖につながる能力を超えた領域、例えば宇宙の果てを想像することも難しい。一方、火など生存に有効な道具には、人間いずれは関心を持つように本能づけられている。シンプルにそれで良いことにしたい。「専用モジュール」仮説によるアプローチは好きではない。2015/11/27




