内容説明
出奔した道楽者の兄が拵えた大借金。その取り立てに現れた男を見て、骨董店『萬屋』の一人娘・お伊馬はたじろいだ。単なる商家の次男坊というが、白狐の化身と見紛う優男。本当に人間なのか、と疑いたくなるほど異様な雰囲気をまとっている。なぜ兄はこんな男から金を借りたのか? 真相を追うお伊馬はやがて途方もない事件に巻き込まれる――。痛快無比の人情譚!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
しのぶ
39
初読み作家さんの作品。時代小説ジャンルであるが非常に読み易い文章と先が気になるストーリー。読後感の良いヒロインの色々な決断。とても楽しめました。2018/01/01
めにい
7
読み進めていくにつれどんどんとんでもない話になっていく。本当に狐に化かされた話かと思いきや、著者はまじめに書いているようだ。海での戦いも本当なのかウソなのか見分けがつかず、しかし、勢いで読んでしまった。素材はかなり面白いと思うのだが、主人公がまじめで世間知らずの女の子なので、今一つ冒険談として盛り上がらない。いっそ小僧さんが主人公の方が面白かったような…2015/08/26
とく たま
6
「獺祭(だっさい)」という人気な酒があって、これはきっと酒造りのお話なんだと思うが、よく見ると送り仮名に「り」が付いているのでカワウソまつり かな?!振り仮名もついていて「おそまつ」とあるから、六子の長男だなと軽薄に呟くが、中身はミステリアスで気をそらさない。骨董屋の娘に降りかかる災難と敵か味方か定かでない日本最古のアダルトショップの次男とがカギを握るかに見え、その実廻船問屋の海賊への仕返しというには浅かりし宿怨が渦巻いたりと思わぬ展開が気をそそる。佑四郎、お伊馬のシリーズを期待してしまうが、いかに2017/03/04
水戸
2
しょっぱなから、すごい設定……と思ったら、ラストぎりぎりまで、すごい設定展開……だけど、無理なくまとまっていて、しかも読みやすく面白かったです。いやぁ、世間知らずって、怖い。知識は自分を守るためにあるんだなぁ、と思わせられた。軽妙な娯楽作品で、気楽に楽しめました。主人公の女の子や丁稚たちが、かわいくて、がんばれって気持ちになりました。2018/04/22
真白
0
新選組藤堂平助、歳三往きてまた、総司炎の如く がすきで、図書館で見つけて読了。 お伊馬ちゃんと、お美千ちゃんが健気でとても素敵でした 2021/11/10
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