角川新書<br> 里海資本論 日本社会は「共生の原理」で動く

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角川新書
里海資本論 日本社会は「共生の原理」で動く

  • 著者名:井上 恭介【著者】/NHK「里海」取材班【著者】
  • 価格 ¥880(本体¥800)
  • KADOKAWA(2015/07発売)
  • GWに本を読もう!Kinoppy 電子書籍・電子洋書 全点ポイント30倍キャンペーン(~5/6)
  • ポイント 240pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784040820132

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内容説明

里海=「人が手を加えることで海を健康にし、豊かにするメカニズム」。瀬戸内海の再生方法を指す。ムダとされたものが「ここにしかない生き方」を産み、人間以外の命もつなぎ直し、経済も暮らしも再生させている!!

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

mitei

249
日本の海で行われている再生が、世界にも波及していることに感動した。介護されている方がどんどん元気になるのは幸せな世界だなと思った。海を元に戻したいと言う恐らく無数のたくさんの人の思いの結果としてどんどん良くなってきているのが良かった。2015/08/20

5 よういち

92
1970年代、死の海と化していた瀬戸内海を救ったのは牡蠣筏。自然のままに任せるより、人が介在して手助けをすることで里海の営みが生まれる。里海は、瀬戸内生まれで日本発。英語で"SATOUMI"と表記される。◆自然を搾取する資本主義では地球環境は限界だ。里海の考え方が必要なときだ。全ての生き物、水や空気が関係し、相乗効果を発揮する。そこには"やおろずの神"が見える。神そのものである海や山は敬いと畏れの対象。一神教の世界ではできない発想だ。里海資本論が地球を穏やかにし、しなやかにし、生命の可能性を広げていく2019/09/08

saga

45
『里山資本主義』の続編。瀬戸内海のアマモを再生するために立ち上がった漁師。富栄養化され赤潮が発生するまでになってしまった内海だが、稚魚の揺り籠となるアマモの森、牡蠣の養殖筏で、海水の浄化が進んでいく様子がダイナミックに描かれる。連鎖的に里山も再生され、ヒトが住みやすくなった。認知症老人が生き生きと暮らす島にも感動。こんな小さな循環型社会がこれからの日本の理想なのだと思った。「自然を自分たちの都合で、今生きている自分たちのためだけに使い、あとは知らないという時代は、終わるべきなのだ」に納得。2024/11/30

壱萬参仟縁

39
資本主義のどんづまりに登場する里海資本論(13頁~)。里海:人手が加わることによって生物多様性と生産性が高くなった沿岸海域。瀬戸内海生まれ日本発(広島大松田治氏)。SATOUMIとして海外でも知られる。里山資本主義を包含するもの(14頁)。漁業とは海のおこぼれを頂戴する産業である(102頁~)。日本の漁師は、自分たちの海は自分たちで守ろうという意識を古くから持っていたという。沖は入会とは、沖合部を隣り合った漁村で自由に行き来できる。2016/02/14

Nobuko Hashimoto

34
面白かった。「里海」は里山ほどは耳慣れないが国際的な学会でも使われているとのこと。人が手を入れることで、消滅しそうな生態系や生物多様性が復活し、産物や廃棄物(牡蠣の殻とか木の枝など)の循環がうまく回り始めた事例を紹介。主に瀬戸内海。夏に広島の博物館で牡蠣の養殖の仕組みの変遷を見てきたので、より興味が持てた。他の方の感想を見ると、里海資本論という言葉を援用するにはやや対象を広げすぎかなという説明や観察例が本書の評価を下げている感じか。個々の実例はとても興味深いので、掘り下げた後日談を知りたい。2019/04/01

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