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内容説明
最強メンバーは1万2000ページに及ぶ
激動の記録をどう読んだか?
初めて明らかにされた幼少期、軍部への抵抗、開戦の決意、聖断に至る背景、
そして象徴としての戦後。天皇の視点から新しい昭和史が浮かび上がる。
第一章 初めて明かされる幼年期の素顔
第二章 青年期の栄光と挫折
第三章 昭和天皇の三つの「顔」
第四章 世界からの孤立を止められたか
第五章 開戦へと至る心理
第六章 天皇の終戦工作
第七章 八月十五日を境にして
第八章 ?記憶の王”として
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
mitei
218
昭和天皇実録がついに完成したことを受けて識者四人が各々の解釈をしてみた1冊。いろんな人がいろんな思惑を持って動いているんだなと思った。私も最後まで昭和天皇実録を揃えてみたいなと思う。2015/05/17
ちさと
32
2014年9月に一斉公開された12000項からなる「昭和天皇実録」を既出の史料と照らし合わせ、国の主権者/象徴であった昭和天皇と付随する歴史、国が描く天皇像を検証する4人のおじいちゃん達(1人おじちゃん)の鼎談です。めちゃくちゃおもしろかった。熱河作戦・南方作戦動員の件を通して統帥権が本当の意味では行使できてなかったことが明らかになったり、反戦からやむなしとなっていく天皇の心の推移がよく分かる。真珠湾攻撃の日に映画「トラトラトラ!」をご覧になっていたという小ネタもあり、なんとも。2018/11/16
James Hayashi
31
積ん読であったが、小林よしのり氏の「昭和天皇論」を読んだのでわかりやすい。15年以来宮内庁から出版され続けられている「昭和天皇実録」全61巻を論壇されている。天皇の名を借り、命令でなく志願制で特攻隊員となった青年たちの死は指揮官の責任逃れ。戦後直ぐに始まった自虐史観の教育など、along 天皇も見えたが、肝心の天皇はもっと読みこなしていかなければなるまい。2019/02/16
ぐうぐう
27
『実録』そのものを読む前に、全体像とポイントを抑えておきたくて、本書を手に取る。なにせ、全19冊、完結するのが平成31年という長い長い旅なのだ。旅の準備は、しっかりとしておくに越したことはないだろう。いくつか出ている『実録』解説本の中から本書を選んだのは、解説メンバーに信頼がおけると思ったからだ。半藤一利(作家)、保阪正康(昭和史研究家)、御厨貴(政治学者)、そして磯田道史(歴史学者)と、それぞれの専門がバランス良く、(つづく)2015/04/07
たかぴ
26
実際の「昭和天皇実録」は読んでいない。ただこの本を読むことによって昭和天皇の苦悩が分かった。天皇陛下は何故に正しい判断を持ち合わせていたのか。誰がどのような教育を施したのか。天皇陛下のような考え方が出来る教えを全国民にも教育できれば、もしかすると太平洋戦争も起こらなかったのではと。象徴としての昭和天皇しか実際には知らない自分としては日本を背負った天皇陛下を見ることが出来ました。戦争後の平和な時代に生まれたことを改めて幸せに思います。ありがとうございました。2020/07/04