講談社文芸文庫<br> 原民喜戦後全小説

個数:1
紙書籍版価格
¥2,420
  • 電子書籍
  • Reader

講談社文芸文庫
原民喜戦後全小説

  • 著者名:原民喜【著】
  • 価格 ¥2,299(本体¥2,090)
  • 講談社(2015/07発売)
  • ポイント 20pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784062902762

ファイル: /

内容説明

広島への原爆投下の惨劇を克明に描いた傑作「夏の花」三部作、亡妻への痛切な思いが滲む「美しき死の岸に」ほか、壮絶な体験と苦悩を刻んだ小説群。戦後70年を経て尚鮮烈な光を放つ戦争文学の金字塔を、文芸文庫スタンダードとして新装版刊行。

目次

夏の花
美しき死の岸に
原爆以後
拾遺作品集
童話作品集

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

こだまの本棚

16
読み終わってはいないですが、期限が来てしまったので一旦感想を。p98にて。センター試験で出題された作品を含む戦後に書かれた作品をまとめたもの。面白い面白くないのものさしで測れるような作品ではない。本を開けば戦争の様子が浮かぶようで、被災した街を歩き回っている気分になる。続きはまたいつか。私はセンター試験でこの作者の作品を一部ではあるが読んで、試験中ながら引き込まれてしまった。ただ、今回は読み切ろうとするには忙しくて時期が悪かった。自分にとっては区切り区切り読む本ではなかったかな。2020/07/02

わいほす(noririn_papa)

7
今年のセンター試験の国語に出題され、若松英輔氏がtwitterでその設問に異を唱えていたので、問題文を読み、そしてネットで検索するうちに、この作家が「鋼と羊の森」で「明るく澄んで懐かしい文体・・・」と引用されていた作家であることを思い出し、ぜひ読まなくてはとこの本を購入。そんなきっかけで原民喜を知る私のような人が何人かいたら、それこそが出題者の狙いだったのではないかと思ってしまう。それにしても文庫本で定価2200円。 (以下コメントへ)2020/03/04

まどの一哉

3
ここにまとめられた作品はほとんどが自身の体験を綴った実話小説である。といっても私小説とは真逆の内容。自分をモデルに内心を告白するようなものではなく、あたかもドキュメンタリー作品の如く容赦ない身の回りの現実をルポする。この世の役に立たない人間として自覚する自身の、精一杯な生きるための格闘が描かれる。2024/09/26

choku70

0
遥かな旅、のみ。戦災に遭い、原爆に遭い、焼け野原をさまよい、戦後を餓えて生き、妻を亡くし、詩を出版し、河原でたたずみ、地上を去りたいと思いつつ、何かが彼を引き止め、魂はどこか遠くへ、どこまでも遠くへと。妻が彼を評した「あなたがそんな風だから心配で耐らないの」「赤ん坊のような人」という言葉に、慈しみつつも愛されていたのだな、という思い。「だが、何かはっきりしないが、彼に課せられているものが、まだ彼を今も地上にひきとめているようだった」の"何か"は何だったのだろうか。微かにでも彼を現世に押しとどめていたものは2024/06/30

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/9727321
  • ご注意事項

最近チェックした商品