原発ホワイトアウト

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原発ホワイトアウト

  • 著者名:若杉冽【著】
  • 価格 ¥770(本体¥700)
  • 講談社(2015/07発売)
  • ポイント 7pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784062931366

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内容説明

キャリア官僚による、リアル告発ノベル! 『三本の矢』を超える問題作、現る!! 再稼働が着々と進む原発……しかし日本の原発には、国民が知らされていない致命的な欠陥があった! この事実を知らせようと動き始めた著者に迫り来る、尾行、嫌がらせ、脅迫……包囲網をかいくぐって国民に原発の危険性を知らせるには、ノンフィクション・ノベルを書くしかなかった!

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

hatayan

33
福島原発の事故から2年後の2013年刊。現職キャリア官僚の告発本として当時話題になりました。原発の再稼働に突き進む経産省の官僚と電力会社、原発の送電線を切断され機能不全に陥る政府の姿を描きます。 「大衆は常に愚かで暇」「原子力規制庁で審査を担当する役人は原子力工学科の落ちこぼれ」「原発に批判的な記事の訂正を執拗に要求することで、現場の記者に電力会社の存在を意識させる」「SNSでつながる若い世代が求めるのは『いいね!』という即効的な反応」小説という形を借りて身も蓋もないことを語らせているのが特色です。2019/08/18

リキヨシオ

32
現役官僚が書いた暴露的告発小説。一般的に権力者は庶民感覚を持ってほしい!というのが切なる思いだけど、そんな理想は到底無理ではと…この作品を読んでそう思う。巨大企業と政治献金、質が低下する国会議員、出世しか考えない官僚、巨大企業の防衛反応…原子力ビジネスの構造など、すべてが庶民感覚と解離していて驚きです!問題に対して、TVの情報を鵜呑みにしたり、考え疲れて飽きたか…無関心になる庶民感覚は、実は権力者側にとって都合がいい。ただ…再び原発事故が発生したら…と考えると怖い内容。とりあえず原発のテロ対策は必須か…2015/07/02

thee birdmen

23
原発の危険性とそれに群がる利権の構造を告発するために現職キャリア官僚が書いた。と言われる本。再稼働ありきのエネルギー政策の根底には、電力会社が生み出した余剰利益を献金やパーティー券の購入費用として政治家に還流する仕組みがあることや、規制委員会の作った基準の枠に送電線が含まれていないことなんかは確かにセンセーショナルだと思うけど、小説としてはとても読みづらいです。東大法学部卒の頭脳を持ってすれば容易い内容なのでしょうがねぇ…。てな具合にちょこちょこ鼻につく文体です(笑)でも、つまらなくはないです。2015/08/23

幹事検定1級

21
単行本として発売されたときから気になっていた本でしたが、文庫本になって購入しました。東日本大震災の福島原発の実話をモデルに新潟県の柏崎原発にテロを起こすというフィクションです。日本の原発安全神話が崩れていきますが、果たして日本の原発は本当に安全なのでしょうか。このフィクションが描く国民がパニックになる姿はリアルすぎて恐ろしいです。再生可能エネルギーと化石燃料にはなりますがその中でも環境にやさしい天然ガス発電をベース電源にした核のない世界をやはり私は望んでいます。2018/12/22

tolucky1962

16
小説だがこれが現実か。伊豆田知事の逮捕。出馬していればあのようになったのか。パラレルワールドのようだ。覆面著者は命がけで世を良くしたいと思う稀有な官僚だろう。原発がなくならないの原因が総括原価方式による超過利潤が政界に流れるためという。その分電気代が上るし原発廃棄物は後世へのつけ回される。人は近くしか見えない存在だ。デモに行く人は仲間の声しか聞こえない。政官財のトライアングル内部の人も同じ。ラストで小島は事故が映画のシーンにしか見えていない。今の政治やネットの論戦も二派に分かれ共通言語を失ったかのようだ。2017/05/25

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