狩人よ、故郷に帰れ

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狩人よ、故郷に帰れ

  • ISBN:9784488715052

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内容説明

動物と植物の未分化な葉状生物フィトが繁茂する無名の惑星。この無害な土着生命を全滅させる惑星改造計画の一員クレイグに対し、研究者ミドリはフィトの異質な知性の驚異を説く。だが、フィトを駆除すべく禁断の遺伝子組み換え植物が導入され……テラフォーミングにまつわる倫理的問題に切りこんだ、先駆者にして不朽の宇宙生命SF。第46回星雲賞海外短編部門候補作。(本書は中村融編訳『黒い破壊者 宇宙生命SF傑作選』の収録作を単体で電子書籍化したものです)

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

さつき

56
さまざまな宇宙生命が登場するSFのアンソロジー。想像するだけで気持ち悪いような生き物もいれば、その美しさに心打たれる存在もあり…バラエティに富んだラインナップで楽しかったです。特に良かったのは『おじいちゃん』と『黒い破壊者』伸るか反るか!瀬戸際の攻防にドキドキしました。2018/01/04

sin

45
この時代のサイエンスフィクションは無邪気とも言える人類至上主義でありその範疇に於て人類の流儀を別世界で展開する。その需要から滅ぼされるものたち、摂取する為または害物として、乱獲で絶えさせてしまうのは論外だが例え人類に害を為すからといって根絶しようとする発想には開いた口が塞がらない。その行為は現実の世界でも環境に手を伸ばしている。テラフォーミングはいまだ人類が星々に至らないその腹いせのようにこの地球を自分達にとって住みやすくしようとしている、これ以上この大地に何を求めるのだろうか…2014/12/13

かとめくん

30
「狩人よ、故郷に帰れ」実力はあるがコンプレックスから発揮できない主人公の成長譚。「おじいちゃん」異生命体を制御出来ているなんて過信しちゃあいけない。「キリエ」コンタクトを取れている設定が強引だが異生命体は魅力的。「妖精の棲む樹」こういう哀愁感はさすがヤング。「海への贈り物」序盤の緊張感が好き。後半はホームズの踊る人形を思い出した。「黒い破壊者」小学校で出会ったときは“宇宙怪獣ゾーン”という題だったのを思い出した。 古典的な作品群。同じテーマで最近の作品を集めたらどうだろう?比較したら面白いかも。 2015/01/09

亮人

25
いろんな星の宇宙生物と人類が接触するアンソロジー。アンダースン「キリエ」のプラズマ生命との友情の行く末、ヴァンス「海への贈り物」の海洋生物とのコミュニケーション手段の模索、あたりにセンスオブワンダーを感じた。そしてヴォクトの表題作の知的猛獣(表紙のイラストにもなってる奴)も魅力的で、これは長篇版の『宇宙船ビーグル号』も読まねば!全体としては、異質な惑星の生態系すべてを書ききろうと試みているような濃密な描写の作品が多く非常に満腹(&てこずったw)2014/12/20

更紗姫

24
■郷に入っては郷に従え?新しい世界には思いもよらない新奇な生命が息づいている。『おじいちゃん』には目を瞠った。思い込みはご法度、新たな局面に粛々と対応するコードの諦めない姿勢に拍手。■反応が返ってくる=コミュニケーションが成立したという点で晴れやかなのは『海への贈り物』。〈デカブラック〉って名前がワクワクする。■『黒い破壊者』は、題名で勝ってるね。「子猫」で、怪物で、犯罪者で、太刀打ちできないヤツに人間が叡智を集めて挑む。『ビーグル号』を読み直したいのに、何故入手できない?とてもとてもストレスなんだけど。2015/01/25

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