内容説明
冴え渡る、剣の技と名推理!女だてらに廻国修行を続ける、男装の武芸者・毛利玄達だが、どういう腐れ縁か、行く先々で柳生十兵衛と関わり合うことに。剣豪・小野次郎右衛門の墓参に連れ立つことになった二人。下総の国小金ヶ原において、次郎右衛門が同門の善鬼と一刀流の継承を争った決闘の真相はいったい何だったのか?剣の謎解きをすれば右に出る者はない、柳生十兵衛の鮮やかな推理、根岸兎角対岩間小熊の対決の顛末、二階堂流の秘密など、剣と推理に満ちた全三編収録。ミステリーズ!新人賞作家が描く、剣豪ミステリ連作第2弾。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
優希
71
時代劇ミステリという感じで面白かったです。毛利玄達が柳家十兵衛と出会う雰囲気が良いと思いました。剣豪にまつわる謎ですが、時代劇をあまり読んだことのない人でも楽しめる気がします。2019/06/18
へくとぱすかる
39
時代小説を読まない私である、と思っていたら、このシリーズを読んでいた。従って訂正。これが生涯2冊目(かな?)。単なる剣豪伝説の解釈ものと思ったら、密室の謎が出てきたのにはぶっとんだ。しかも時代背景をよく考えてあるので、読み終わって、さすがにうなってしまった。しかも、表題作は今年の2月に雑誌発表。まさに最新作を読んだことになった。さて、シリーズの「探偵」はもちろん柳生十兵衛。ワトソン役は毛利玄達である。剣豪の世界などほとんど知らないので、読むたびに勉強になる。さて、どこから史実で、どこまでフィクションかな?2015/07/02
本木英朗
32
回国修行をさらに続ける男装の武芸者・毛利玄達だが、どういう腐れ縁か、行く先々で剣豪の名高い柳生十兵衛と出くわすことに。この度も、将軍家剣術指南役・小野次郎右衛門の墓前に連れ立つことになった二人。下総で、次郎右衛門が同門の善鬼と一刀流の継承を巡った決闘の真相とは――という話他2編を収録しているこの作品については、俺はもちろん今回が初めてだ。しかしどれもこれもみんなよかったよ。さすが十兵衛、そして高井忍先生である。またいつか読もうと思う。2020/07/26
けやき
28
「柳生十兵衛秘剣考」シリーズ二作目。伊藤一刀斎の謎に迫る「一刀流”夢想剣”」、諸岡一羽の弟子の対立の原因を描く「新陰流”水月”」、松山主水の”心の一方”の謎に挑む「二階堂流”心の一方”」の三編。前二編を読むと十兵衛の作中のセリフの「しょせん剣の道とは修羅の道。(後略)」もうなずけるなぁ。2016/06/21
サケ太
10
前巻の抜群の面白さから続編も読了。剣豪柳生十兵衛と男装の剣客毛利玄達が道行く先で剣術にちなんだ謎に挑む。徳川将軍家剣術指南役であった小野次郎右衛門の師匠である伊東一刀斎。弟子同士の決闘。伊東一刀斎とは何者か。一羽流の弟子同士の決闘。勝者となった岩間小熊の謎の死。密室である風呂場で誰が殺したのか。二階堂平法、謎の『心の一方』を使う松山主水の正体とは。思いも寄らない推理が展開されて、なるほどと納得してしまう。今巻も面白い。2017/11/30
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